教習所で普通自動車免許のMT(マニュアル)車コースを受講していると、「高速A」という表記を目にすることがあります。第二段階の技能教習に含まれるこの「高速A」は、MT受講者であってもAT(オートマ)車で実施されることがあり、不安に思う方もいるでしょう。この記事では、その理由や教習の意図について詳しく解説します。
「高速A」とはどんな教習内容?
「高速A」とは、高速道路またはそれに準じる自動車専用道路を用いて走行体験を行う教習のことを指します。第二段階の後半に組み込まれており、実際の高速道路で合流・車線変更・追い越し・本線走行などを学びます。
この教習は、安全確認や運転感覚、交通の流れへの対応力を養う目的があり、教習所によってはシミュレーターで行う場合もありますが、実車で実施するケースが一般的です。
MT受講者でも高速教習がAT車になる理由
MTコースを選んだ方でも、高速教習だけはAT車で行う教習所が多くあります。これは安全性と実用性を考慮した結果です。
- MT車での高速走行は初心者には負担が大きい:シフト操作に気を取られ安全確認が疎かになるリスクがある
- 教習所側の車両管理:高速教習に適したMT車両が用意されていないことがある
- ATでも学習内容に支障がない:高速教習では変速操作よりも安全確認や車間距離の維持などが主目的
MT免許は取得できる?ATで高速教習を受けても大丈夫?
安心してください。高速教習をAT車で受けたとしても、MT免許の取得には何ら影響はありません。技能試験はあくまでもMT車で行われるため、試験でMT操作能力が確認されます。
また、教習所のカリキュラム上、AT車で一部の技能教習を代替することは合法で、公安委員会の認可も得ています。つまり、形式上も問題ありません。
実際にMTで高速教習をする教習所もある?
一部の教習所では、希望すればMT車で高速教習を行える場合もあります。ただし、以下のような条件がある場合が多いです。
- 生徒側の技量が充分にあると判断された場合
- 教官が同乗できる日程に限られている
- 教習所に高速教習対応のMT車が用意されている
希望する場合は、事前に教習所の担当者に相談してみましょう。柔軟に対応してくれる場合もあります。
「ATで高速」でも学べることは多い
高速教習の目的は、高速道路での安全な合流・追い越し・速度感覚の習得です。AT車であっても、その学習効果はしっかりと得られます。
むしろ、余裕のある操作環境で集中できる分、視野が広がりやすく、実際の交通の流れに対応するスキルが効率よく身に付きやすいというメリットもあります。
まとめ:高速AはAT車でも安心して受けよう
MT教習中でも高速教習だけAT車を使用するケースは多くありますが、それは安全性と実用性を考えた合理的な選択です。免許の取得やスキルの評価には影響がないので、安心して教習に臨んでください。
教習所によっては相談次第でMTでの実施も可能な場合があるため、不安があれば遠慮なく教官や窓口に問い合わせてみましょう。
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