ゼファー400は今なお多くのライダーから愛されるバイクであり、カスタムパーツも豊富に流通しています。中でも三段シートのカスタムは定番ですが、車検に出す際にどのようなシートで臨むべきか、法的に気になるポイントもあります。この記事では、車検時のシート変更に関する注意点と、合法的に対応するための情報を詳しく解説します。
継続車検におけるシートの変更は可能か?
継続車検の場合、基本的には「構造変更を伴わない範囲」であれば、シートを交換して車検を受けることは可能です。現在の車検証に登録されているシートが高さ60cmの三段シートであっても、それよりも低い45cmの三段シートや、一般的なタックロールシートを装着して車検を受けることに問題はありません。
ただし、装着するシートが保安基準に適合している必要があります。具体的には以下の点が重要です。
- 走行時に脱落しないように確実に固定されているか
- 尖った部位がなく、歩行者などへの安全性が確保されているか
- 後部座席にグラブバー(つかまる取っ手)があるか、または同等の安全性があるか
三段シートの高さに制限はある?
三段シートの高さに関しては、法律上「○cm以上は不可」という明確な数値は定められていません。しかし、車検時には「視界の確保」や「転倒時の危険性」を考慮されるため、あまりに高すぎる三段シートは保安基準に適合しないと判断されることもあります。
そのため、60cmの三段シートが現在登録されていても、45cmの三段シートに交換しても問題になることはなく、むしろより安全性が高まると判断される可能性すらあります。
構造変更が必要となるケースとは
次のような場合には、車検を通す前に「構造変更申請」が必要になることがあります。
- シートの高さを大幅に変えて、全高が変化する場合
- 乗車定員を変更する(例:タンデム不可のシートにする)
- グラブバーやシートベルトなどの保安部品を取り外す場合
継続車検では基本的に、「全高が20mm以上変化する」と構造変更の対象になる可能性があります。とはいえ、純正同等かそれ以下のサイズであれば、通常のシート交換で構造変更を求められるケースは稀です。
実際の事例とアドバイス
たとえば、あるユーザーが60cmの三段シートから45cmに交換して車検を通した事例では、特に問題なく通過したとの報告があります。逆に、極端に高いシートを付けた状態では「視界確保」や「後方灯火類の遮蔽」などが問題視されたケースもあります。
車検場の判断にもよりますが、安全性を重視した設計であれば、むしろ純正よりも安心ということもあります。
まとめ:車検時のシート変更は原則可能、保安基準の確認がカギ
ゼファー400の継続車検時において、登録されたシートより低いものやタックロールに交換することは基本的に問題ありません。ただし、保安基準に適合していることが前提です。
シートの交換をする際は、車検場によって微妙な判断が異なることもあるため、念のため事前に国交省の基準や陸運局に確認すると安心です。愛車の個性を保ちつつ、安全・合法に楽しみましょう。
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