道路に落ちているゴム状の細長い物体、特にタイヤチューブのようなものを見かけたことがある人は意外と多いのではないでしょうか。中にはトラックやダンプカーの近くに落ちていることが多く、不思議に思った方もいるかもしれません。この記事では、そのようなタイヤチューブの正体や用途、なぜ落ちているのかについて詳しく解説します。
道路に落ちている「タイヤチューブ」の正体とは
道路に落ちている短冊状のゴム片の正体は、トラックやダンプカーが使用するタイヤチューブを再利用した部品であることが多いです。これは「泥除け」や「タイヤワイパー」と呼ばれる部品で、主にトラックのホイール周辺に吊るされており、タイヤに付着した泥や水を払い落とす目的で使用されています。
この部品は市販されているほか、不要になったタイヤチューブを切って自作するドライバーも多く、耐久性も高いため人気です。
なぜタイヤチューブが道路に落ちるのか？
これらのゴム製品はワイヤーや金具、バンドなどで固定されていますが、劣化・振動・長距離走行などの影響で外れたり破損することがあります。その結果、部品が走行中に脱落し、道路上に落ちてしまうのです。
とくに大型車が頻繁に通る幹線道路や高速道路、工事車両が多いエリアではこうした現象がよく見られます。
トラックに吊るされているタイヤチューブの用途
タイヤチューブを再利用した泥除けやタイヤワイパーは、ホイールハウス内の清掃やタイヤ表面の保護にも役立ちます。工事現場や悪路を走る車両にとって、泥や石がタイヤに付着したまま高速回転すると、ボディに傷がつくおそれがあります。
このため、チューブ状のゴムをタイヤ付近に吊るし、タイヤが回るたびに自然に泥を落とす構造にするのです。まさに「半自動でタイヤを磨く」という使われ方になります。
実例：トラックからの落下物として問題になったケース
過去には道路上に落ちたゴム片がバイクのスリップ事故を引き起こすなど、安全面で問題視されたケースもあります。国交省や地方自治体では、大型車両への装備点検の強化や、運転手への落下物防止の啓発活動を行っている地域もあります。
また、落下物を見かけた場合には道路緊急ダイヤル（#9910）などへの通報が推奨されています。
落ちているゴム片は拾ってもよい？
こうしたタイヤチューブ片は基本的に廃棄物扱いになりますので、拾って再利用することはおすすめできません。また、落下したままにしておくと交通安全上も問題があるため、発見した場合は通報するのが適切な対応です。
拾得物として警察に届ける義務まではありませんが、バイクや自転車などにとっては非常に危険な障害物になりかねないため、注意喚起が求められます。
まとめ：道路に落ちたタイヤチューブの背景にはトラックの工夫があった
道路に落ちているタイヤチューブのようなゴム片は、トラックの泥除けやタイヤワイパーとして使われていた部品が脱落したものである可能性が高いです。見慣れないアイテムでも、その裏には現場ドライバーたちの工夫や安全対策が隠れています。
もし見かけたら、好奇心とともに安全意識も持ちつつ、適切な対応を心がけましょう。
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