燃費を良くしたいと考えたとき、多くの人がアクセル操作に注目します。特に街中でのストップアンドゴーが多い状況では、加速の仕方が燃費に与える影響は意外と大きいものです。今回は「5秒で20km/h」と「3秒で20km/h」の2つの加速方法を比較しながら、どちらが燃費に優れているのかを検証していきます。
燃費に影響する3つの要素
燃費に影響する主な要因は「アクセルの踏み方」「エンジン回転数」「走行抵抗」の3つです。急な加速はエンジンに大きな負荷をかけ、燃料の噴射量も増えますが、逆にゆっくりすぎる加速は時間あたりの燃料消費が長く続くことになります。
このため、「できるだけ低回転でスムーズに加速する」というのが燃費向上のカギになりますが、ゆっくりすぎる加速も逆効果になるケースがあります。
ゆっくり加速(5秒で20km/h)のメリット・デメリット
ゆっくりと加速すると、エンジン回転数が上がりすぎず、燃料の噴射量も抑えられます。しかし、その分加速時間が長くなるため、トータルの燃料消費は必ずしも少ないとは限りません。
また、交通の流れを乱すような極端な遅い加速は、後続車への影響や自身のストレスにもつながる可能性があります。
やや早め加速(3秒で20km/h)の効果とは
適度に早めの加速をすることで、必要な速度にすばやく到達でき、エンジン回転を効率の良い範囲に保つことができます。これはトルクバンドと呼ばれる、エンジンが効率よく動作する回転域をうまく使うことができるためです。
ただし、急加速にならないよう注意が必要です。アクセルをグッと踏み込みすぎると、燃料の噴射量が一気に増えてしまい、結果的に燃費が悪化します。
実際の走行データに基づく比較
一部の実験では、「エコドライブ」として、適度な加速(一般的に3〜4秒で20km/h程度)が最も燃費に優れていることが示されています。これは、エンジンが効率の良い回転数で動作するため、過剰に時間をかけるよりも燃料の使用効率が良くなるからです。
一方、5秒以上の極端に遅い加速では燃費の伸びが鈍化するケースもあり、「遅ければ遅いほど良い」というわけではないことがわかります。
ハイブリッド車やCVT車の場合は少し異なる
ハイブリッド車やCVT搭載車では、エンジンとモーターの制御が連動して燃費最適化が図られています。このため、加速の仕方によって燃費が大きく左右されにくくなっている傾向があります。
それでもやはり「やや早め、でも急すぎない」加速がベストという傾向は変わらず、踏み込みすぎない感覚が重要です。
まとめ:燃費向上には“適度な加速”がカギ
街乗りで燃費を良くするには、「ゆっくりすぎない、でも急すぎない」適度な加速が最も効果的です。5秒で20km/hの加速は、時間がかかりすぎて燃費効率が落ちる可能性があり、3秒で20km/hの方が燃費面では有利になるケースが多いです。
実際の運転では、車種や状況によって最適なアクセル操作が異なるため、自分の車の特性を理解したうえで、スムーズかつ効率的な加速を心がけましょう。
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