軽自動車ディーラーの収益構造とは?新車販売の利益と点検・車検ビジネスの実態

新車

軽乗用車の人気が高まるなか、「ディーラーは軽を売っても儲からない」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?この記事では、軽自動車ディーラーがどのように収益を確保しているのか、新車販売の利益構造や、点検・車検などのアフターサービスとの関係について詳しく解説します。

軽自動車の新車販売では大きな利益は出にくい

軽自動車は価格が手ごろで競争も激しいため、1台あたりの利益率は決して高くありません。一般的に、新車販売の粗利益率は10%未満と言われており、ディーラーが1台売っても数万円〜十数万円程度の粗利益にとどまるケースが多いです。

また、メーカー(本社)とディーラー(販売会社)は別会社であることが多く、ディーラーは本社から車を仕入れる形になります。その仕入れ価格は全国一律に近いため、大幅な値引きをしてしまうと利益がほとんど残らないのです。

点検・車検・整備こそが安定収益源

多くのディーラーは、新車販売をきっかけに長期的な「顧客関係」を築き、定期点検や車検、オイル交換、故障修理などで収益を確保しています。これをアフターサービス収益と呼びます。

たとえば、車検では1回で数万円から10万円以上の収入が見込めるうえ、部品代や技術料も含まれるため、利益率も高くなりやすいです。ディーラーはこの部分で安定的な利益を上げているのです。

「値引きが少ない」のは仕入れコストが背景に

軽自動車の価格帯は100万円台が中心であり、利益率を維持しながら大幅値引きするのは難しいというのが実情です。ディーラーは本社からの仕入れ価格で車両を購入し、その価格はディーラー間で差がありません。

また、メーカー側も販売店に対して値引き競争をしすぎないように促すこともあります。これにより、過度な価格破壊を防ぎつつブランド価値を守っているのです。

ディーラーが狙うのは「長期顧客化」

車を1台販売することで、車検や12カ月点検、エンジンオイル交換、タイヤ交換など定期的な入庫が期待されます。この「入庫ビジネス」がディーラーの安定した収益の柱になっています。

さらに、ディーラー独自の延長保証や点検パック、リース契約などを通じて、より長期的なサービス契約につなげる戦略が一般的です。新車販売はその入口にすぎないのです。

ディーラーごとの値引きや対応に差が出る理由

同じ車種でも、ディーラーによっては値引きが多かったり、特典が付いたりすることがあります。これは、ディーラーが独自のキャンペーンを実施していたり、販売目標の達成状況によってインセンティブが異なるためです。

特に、決算期やモデルチェンジ直前などのタイミングでは、在庫処分を目的に大幅な値引きが行われることもあります。

まとめ:軽ディーラーは車を売った後からが本当のビジネス

軽自動車ディーラーは、新車販売そのものでは大きな利益は出しづらい構造になっています。むしろ、その後の点検・車検などのアフターサービスを通じて長期的に利益を上げていくビジネスモデルが主流です。

車の購入を検討している方は、価格だけでなく購入後のサービス内容やアフターサポートまで含めてディーラーを選ぶと、より満足度の高いカーライフが実現できるでしょう。

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