タイヤサイズを変更する際には、見た目だけでなく安全性や走行性能、メーター表示への影響なども慎重に考える必要があります。本記事では、純正サイズが235/40R18の車両に対して235/45R18を装着した場合にどのような影響があるか、専門的な視点から解説します。
タイヤサイズの基本:235/40R18と235/45R18の違い
タイヤサイズの表記には以下の意味があります。
- 235:タイヤ幅(mm)
- 40・45:偏平率(タイヤの高さ÷幅×100)
- R18:リム径(インチ)
この場合、タイヤ幅とリム径は同じですが、偏平率が異なるためタイヤの外径(直径)が変わります。235/45R18は235/40R18よりも外径が約25mm(直径で約2.5cm)大きくなります。
メーター表示や速度計への影響
タイヤの外径が変わるとスピードメーターの表示にも影響します。外径が大きくなると、実際の速度よりもメーター表示が遅くなり、法定速度を知らずに超えてしまうリスクがあります。
たとえば、実速度が100km/hのとき、スピードメーターが97km/h程度しか表示しないケースもあります。メーター誤差が大きくなるため、意識的に速度管理を行う必要があります。
フェンダー干渉や車検への影響
外径の大きなタイヤを装着すると、フェンダーやサスペンションに干渉する可能性もあります。特にハンドルを切ったときや段差を乗り越えるときに注意が必要です。
また、タイヤの外径変更が著しい場合、車検不適合と判断される可能性もあります。一般的には純正比±3%以内の外径差であれば車検に通るとされていますが、235/40R18→235/45R18はおおよそ+4.3%となるため注意が必要です。
乗り心地やハンドリングへの影響
偏平率が高くなることで、タイヤのサイドウォールが厚くなり、乗り心地はやや柔らかくなります。一方で、ステアリングの応答性はやや鈍くなり、スポーティな走行には不向きとなる場合もあります。
また、車高が若干高くなることで、重心位置が変わり、コーナリング時の安定感にも微妙な変化が出る可能性があります。
保険やディーラー整備への注意点
車両保険の適用条件やディーラーでの点検・整備においても、純正外のタイヤサイズが問題視される場合があります。特にメーカー保証が残っている車両の場合、サイズ変更が保証対象外の理由とされるケースもあるため、事前に確認をおすすめします。
また、万が一事故に遭った場合、タイヤサイズの変更が過失割合に影響することは少ないですが、「改造車」とみなされることで審査が長引く可能性もあります。
まとめ:変更は可能だがリスクを理解した上で
235/40R18の車両に235/45R18を装着することは技術的には可能ですが、以下のような点に注意が必要です。
- スピードメーター誤差が出る
- フェンダー干渉や車検の不適合リスク
- 乗り心地や操縦性の変化
- 保険・ディーラー対応の影響
コストや見た目だけでなく、性能や安全性にも配慮した選択を心がけましょう。必要であれば専門ショップでの相談をおすすめします。
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