車検時に提示される金額は「基本費用」としての見積もりに過ぎず、実際の点検や分解整備を経て追加費用が発生することは少なくありません。この記事では、車検費用が当初の見積もりから膨らむ理由や、追加費用が発生しやすい部位、そして事前にできる対策について詳しく解説します。
基本的な車検費用の内訳
車検費用は大きく分けて「法定費用」と「整備費用」に分かれます。法定費用は自動車重量税、自賠責保険料、印紙代などで、車両の状態に関わらず一律です。一方、整備費用は車の状態に応じて変動し、交換部品や作業工賃が含まれます。
たとえば、法定費用が約5万円で、整備費用が3万円であれば合計8万円程度になりますが、これはあくまでも車に問題がなかった場合の想定です。
追加費用が発生する原因とは?
車検中に分解点検をして初めて分かる不具合や摩耗部品があると、交換や修理が必要になります。これにより追加費用が発生します。よくあるケースは以下の通りです。
- ドラムブレーキのライニング摩耗による交換
- ブレーキフルードの漏れや劣化
- ショックアブソーバーのオイル漏れ
- タイロッドエンドやブッシュの劣化
これらの修理は安全面に関わるため、必ず整備が求められ、数千円〜数万円の費用がかかる場合があります。
事前にできる費用増加の防止策
追加費用が不安な場合は、事前見積もりの段階で「追加整備が必要な場合の上限金額」を確認しておくと安心です。また、整備工場に「事前に電話連絡をくれるよう依頼する」ことで、勝手に高額な修理が進められる心配を減らせます。
さらに、信頼できる整備工場を選ぶことも重要です。過剰整備をしない良心的な工場かどうか、Googleや口コミサイトなどで評判を確認してから依頼するようにしましょう。
ドラムブレーキの整備とは?
ドラムブレーキは構造が複雑で、整備に時間と手間がかかるため費用も上がりがちです。ブレーキライニングの摩耗だけでなく、シリンダーのオイル漏れやサビの進行などもよくあるトラブルです。
具体的には、ライニング交換で5,000〜10,000円、シリンダー修理で10,000円前後が追加になるケースもあります。
実際の追加費用の一例
たとえば、当初の車検費用が8万円と提示されていても、ドラムブレーキ整備(1万円)、バッテリー交換(1万5千円)、ファンベルト交換(5千円)などが追加され、最終的には11万円になるケースもあります。
このように、不具合の有無によって大きく差が出るため、「最大でいくらかかるか」という視点で見積もりを把握することが大切です。
まとめ:追加費用は想定しておこう
車検では車の状態次第で追加費用が発生するのは避けられません。予想以上に費用がかさむことを防ぐためにも、事前見積もりの確認や信頼できる整備工場の選定、こまめな点検による事前整備が重要です。
「8万円と聞いたのに…」と後悔しないために、少しの備えで安心して車検を迎えましょう。
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