車のミッション(トランスミッション)を載せ替える場面では、多くの疑問が生じます。中でも「ミッションオイルは入れ替えが必要なのか?」「載せ替えたミッションにはオイルが入っているのか?」といった点は、整備の知識がないと判断が難しいかもしれません。この記事では、ミッション載せ替え時のオイルに関する基本的な知識と整備現場での実情をわかりやすく解説します。
ミッション載せ替えとはどういう作業か
ミッション載せ替えとは、車両に装着されているトランスミッションを、別の同型または互換性のあるユニットに交換する作業のことです。トランスミッションは車の心臓部とも言える重要な部品で、エンジンの動力を適切に車輪に伝える役割を担っています。
載せ替えには「新品」「リビルト品」「中古品」など、交換するユニットの状態によって作業内容が異なります。
ミッションを載せ替えたらオイルは入っているのか?
多くの場合、載せ替え用のトランスミッションはオイルが抜かれた状態で出荷されます。特にリビルト品や中古品では、オイル漏れ防止や輸送中の事故を防ぐため、あえて空の状態で提供されることが一般的です。
そのため、載せ替え作業後には新たにミッションオイル(ギアオイル)を注入する必要があります。
ディーラーや整備工場での対応
ディーラーや認証整備工場でミッション載せ替えを依頼した場合、基本的には整備士がオイルの有無を確認し、必要に応じて新しいオイルを入れてくれます。特にメーカー指定のフルード(ATFやCVTFなど)がある場合は、純正オイルを使用するのが一般的です。
もし心配であれば、作業前に「ミッションオイルは交換されますか?」と確認しておくと安心です。見積書に「ミッションオイル交換」や「ギアオイル充填」などの項目が明記されていることも多いです。
どのようなオイルが必要か?
必要なオイルはミッションの種類によって異なります。
- AT(オートマチック):ATF(Automatic Transmission Fluid)
- CVT(無段変速):CVTF(CVTフルード)
- MT(マニュアル):ギアオイル(GL-4やGL-5規格)
間違った種類のオイルを使用すると、変速不良やミッション破損の原因となるため、車種に適したオイルを必ず使用する必要があります。
実際の整備現場の例
あるユーザーが中古のCVTミッションを購入して整備工場に持ち込んだ際、整備士から「中身は空の状態だったので、純正CVTFを入れておきました」と説明を受けた事例があります。整備明細には「CVTF交換(3L)」と記載されていました。
また、マニュアル車の例では、リビルトMTを装着後、「GL-4 75W-90ギアオイル 2.5L交換」といった作業が行われています。
まとめ
ミッション載せ替え時には、基本的にミッションオイルは入っていないため、必ずオイルの充填作業が必要です。ディーラーや整備工場では通常この作業を含めて行ってくれますが、ユーザー自身が確認しておくことも大切です。適切な種類と量のオイルを使用し、安全かつスムーズなドライブを実現しましょう。
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