スーパーカブ50を中古で購入した直後に洗車をして、エンジンがかからなくなった経験をした方は意外と少なくありません。特に初めてのバイクでこのようなトラブルに見舞われると不安になるのも当然です。この記事では、洗車後にエンジンがかからない原因とその対処法について詳しく解説します。
洗車後にエンジンがかからない主な原因とは
バイクは精密な機械の集合体であり、水が予期せぬ箇所に入り込むことで不具合を引き起こすことがあります。特にスーパーカブ50は年式が古くなると、経年劣化によって防水性が低下している場合もあります。
よくある原因として以下が挙げられます。
- プラグキャップやコード部分への浸水
- イグニッションコイル付近への水の浸入
- CDIやヒューズボックスなど電装系のトラブル
- エアクリーナー内への水の侵入
まずはここをチェック!基本の確認ポイント
1. プラグの状態:プラグキャップを外し、プラグ本体が濡れていないか、スパークするかを確認しましょう。濡れていれば乾燥させるか、可能なら新しいものと交換します。
2. スパークチェック:プラグを外した状態でコードにつなぎ、金属部分に接触させながらセルを回してスパークが出るか確認します。火花が弱ければ点火系の湿気や故障が疑われます。
洗車による電装トラブルとその復旧方法
洗車時に電装部品へ水がかかると、微弱な電気漏れや導通不良が起こる可能性があります。以下の対応が有効です。
- 配線やカプラー類を外して水気を拭き取り、接点復活剤(例:KURE 5-56)を使用する
- CDIユニットやレギュレーター周辺を乾燥させる
- ヒューズが切れていないかを確認する
また、洗車時に高圧洗浄機を使った場合は特に注意が必要です。接点に直接強い水圧が当たると、内部に水分が入りやすくなります。
エアクリーナーとキャブレター周辺の確認
洗車中にエアクリーナーの吸気口から水が入ってしまうと、キャブレター内に水が混入し、燃焼が正常に行われないことがあります。確認ポイントは以下の通り。
- エアクリーナーボックス内が濡れていないか
- キャブレターのドレンからガソリンと一緒に水が出てこないか
水が入っていた場合は、キャブのフロート室を開けて中のガソリンを抜き、新しいガソリンを流すことで解決することが多いです。
念のためセル始動ではなくキックで確認
バッテリーが弱っていたり、セルに過電流が流れている場合はキックで始動を試みるのも一つの手です。スーパーカブはキックスタートに強いので、始動の可否を見極めるうえでも有効です。
どうしてもエンジンがかからない場合の次の手段
上記の確認で改善が見られない場合は、以下のような専門的なチェックが必要になります。
- CDIやイグナイターの交換
- キャブレターの分解清掃・再調整
- 配線の断線やアース不良の検出
自力での解決が難しい場合は、バイクショップへ依頼することをおすすめします。状況を詳しく説明することで、より的確な診断が受けられます。
まとめ:洗車後の不調は「電装系」と「吸気系」に注意
スーパーカブ50のような古い車両は、防水性や電気系のトラブルが起きやすいため、洗車時には細心の注意が必要です。水気を除去し、点火と吸気のルートを一つずつ丁寧に確認することで、再始動できる可能性が高まります。焦らず、冷静に対処していきましょう。
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