スズキのスペーシアカスタムターボ(MK54S)に乗っている方の中には、走行中やアクセルオフ時に「プシュッ」というブローオフバルブ(BOV)のような開放音が聞こえることに驚く方も少なくありません。これは故障ではなく、ターボ車ならではの特徴でもあります。本記事ではその音の正体や仕組み、問題があるケース・ないケースを分かりやすく解説します。
ブローオフバルブとは?
ブローオフバルブ(BOV)は、ターボチャージャー付きエンジンに装備される部品で、アクセルを急に戻したときに発生する過剰な圧を逃がす役割を持っています。これによりターボの保護やエンジンレスポンスの維持に貢献しています。
純正ターボ車でも、構造的に「プシュッ」や「シュー」という音が聞こえることはあり、これは正常動作の一環である場合がほとんどです。
スペーシアカスタムターボ(MK54S)で音が目立つ理由
2023年に登場した新型スペーシアカスタムターボは、スズキの「R06D型」エンジンを搭載し、マイルドハイブリッド機構を併せ持ちます。静粛性が高いこともあり、エンジンルーム内の動作音が相対的に目立ちやすい傾向があります。
特にブローオフバルブの作動音は、エンジン負荷の切り替え時や加速からのアクセルオフ時に「プシュッ」という軽いエア音として耳に届くことがあります。
この音は異常?それとも正常?
結論から言えば、一定の状況下で発生する軽微なブローオフ音は異常ではありません。むしろ、ターボ車に特有の「正常動作」と捉えられます。
ただし、以下のようなケースは点検を検討しましょう。
- 音が以前より大きくなった
- 「ヒューヒュー」「ピュルル」と金属的または笛のような異音が混ざる
- エンジンの回転数が不安定になった
- 加速性能が落ちたと感じる
このような兆候がある場合は、ディーラーまたは整備工場に点検を依頼することをおすすめします。
ユーザーの声やSNSの口コミ
MK54Sに乗る多くのオーナーも、SNSや掲示板などで同様のブローオフ音に気づいたという投稿をしています。「最初は社外品かと思った」「意外とスポーティーで気に入っている」というポジティブな意見がある一方、「気になってディーラーに相談したけど問題ないと言われた」との声も多数見られます。
つまり、これは「構造的な仕様」である可能性が高く、不具合ではないと受け止めるオーナーが多いようです。
音を抑えたい場合の対策
音がどうしても気になる場合には、以下のような対策が検討できます。
- ボンネットインシュレーターの追加(吸音材を貼る)
- エンジンルーム内のクリップ類をチェックして緩みがないか確認
- タイヤやサスペンション周りの遮音も併せて対策
ただし、これらの対策はあくまで「音の軽減」であり、完全に消すことは難しい点にご注意ください。
まとめ:スペーシアのBOV音は「仕様」として受け入れてOK
スズキのスペーシアカスタムターボ(MK54S)におけるブローオフ音は、正常なターボチャージャーの作動音である可能性が高く、特に不具合ではありません。
ターボ車ならではのサウンドとして受け入れられる方も多く、気になる場合はディーラー点検や吸音対策を行うのが良いでしょう。
構造や仕組みを理解すれば、不安も払拭されるはずです。今後も快適なカーライフをお楽しみください。
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