ハイエースワゴンにAudisonのAF M12.14bitアンプを導入することで、車内音響のクオリティを大幅に向上させることが可能です。本記事では、スピーカー構成に合わせた出力の接続方法とDSP設定のポイントについて解説します。
AF M12.14bitの基本仕様と特徴
AF M12.14bitは、12チャンネルの高性能D級アンプを搭載し、各チャンネルで4Ω時に60W、2Ω時に90Wの出力が可能です。内蔵DSPは24bit/96kHzの高解像度処理に対応し、最大14チャンネルの出力設定が行えます。これにより、複雑なスピーカー構成にも柔軟に対応できます。
また、bit Driveソフトウェアを使用することで、各チャンネルのクロスオーバー設定やタイムアライメント、イコライジングなどの詳細な調整が可能です。
ハイエースワゴンのスピーカー構成と接続例
ハイエースワゴンのスピーカー配置は以下の通りです。
- ダッシュボード上のスコーカー
- フロントドアスピーカー
- リア席前方頭上のルーフスピーカー
- リア後方の純正位置スピーカー
- リア最後方ピラーのサテライトスピーカー
- 2列目シート下のサブウーファー(APBX10AS)
この構成に対して、AF M12.14bitの出力チャンネルを以下のように割り当てることが考えられます。
- Ch1-2:ダッシュボードスコーカー(L/R)
- Ch3-4:フロントドアスピーカー(L/R)
- Ch5-6:リアルーフスピーカー(L/R)
- Ch7-8:リア後方スピーカー(L/R)
- Ch9-10:サテライトスピーカー(L/R)
- Ch11-12:サブウーファー(ブリッジ接続)
サブウーファーのAPBX10ASは内蔵アンプを搭載していますが、AF M12.14bitのDSP出力を利用して信号を供給することで、システム全体の音質調整が一元化できます。
DSP設定とbit Driveソフトウェアの活用
bit Driveソフトウェアを使用することで、各スピーカーの特性に合わせた詳細な設定が可能です。例えば、スコーカーには高域フィルターを適用し、サブウーファーには低域フィルターを設定することで、各スピーカーの役割を明確にし、全体の音質バランスを最適化できます。
また、タイムアライメント機能を活用することで、各スピーカーからリスナーの耳までの距離差を補正し、音像定位を向上させることができます。
配線と接続の注意点
配線作業においては、各スピーカーの極性を正確に把握し、正しいチャンネルに接続することが重要です。特にブリッジ接続を行う場合、指定されたチャンネルの正極と負極を使用する必要があります。例えば、Ch11とCh12をブリッジ接続する場合、Ch11の正極とCh12の負極を使用します。
また、スピーカーケーブルの長さや品質にも注意を払い、信号損失やノイズの混入を防ぐようにしましょう。
まとめ
Audison AF M12.14bitをハイエースワゴンに導入することで、多彩なスピーカー構成に対応した高品質な音響システムを構築できます。適切なチャンネル割り当てとDSP設定を行うことで、車内全体にわたる均一でクリアなサウンドを実現できます。配線作業や設定に不安がある場合は、専門のインストーラーに相談することをおすすめします。
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