スピードメーターと言えば針が回転するアナログ表示が一般的でしたが、近年ではデジタル表示、特に数字だけで速度を示すタイプの車両も少なくありません。本記事では、デジタル時計のように「数字だけ」でスピードを表示する車について、歴史的背景と現在の主な採用モデルを紹介します。
デジタルスピードメーターとは?
デジタルスピードメーターは、針や円形のメーターを持たず、液晶やLEDなどのディスプレイ上に「70km/h」などと数字だけで速度を表示するタイプのメーターです。
一部では「デジタル数字式」や「フルデジタル表示」などと呼ばれ、視認性の良さや近未来的な印象から根強い人気があります。
過去に存在したデジタル表示車の例
1980年代には既に国産車でもデジタルスピードメーターを採用した例が登場しています。
- トヨタ ソアラ(Z10型)
- 日産 レパード(F30型)
- ホンダ プレリュード(BA型など)
- マツダ カペラ(電子メーター仕様)
これらのモデルでは、当時の電子技術の進化とともにアナログからの脱却を図り、インパネに「デジタル時計風のスピード表示」を採用していました。
現代車での採用例
最近では、以下のような車種に「数字だけのスピード表示」が採用されています。
- トヨタ プリウス(50系以降)
- ホンダ フィット(ハイブリッドモデルなど)
- テスラ モデル3・Y(センターディスプレイ上に表示)
- BMWやアウディなどの一部輸入車(バーチャルコクピット搭載車)
これらはメーター表示がカスタマイズ可能なものも多く、円形ゲージ風のUIから、数字だけを中央に表示する設定も選べるケースが増えています。
デジタルスピード表示のメリットとデメリット
デジタル数字表示の利点は視認性と瞬時の情報把握です。たとえば「89km/h」と明確に認識でき、長距離運転中でも疲労を軽減できます。
一方で、加減速の感覚が視覚的に掴みにくいという声もあります。針の動きによる加速度の視認がなくなるため、ドライバーによってはやや違和感を感じることもあるでしょう。
カスタムパーツで後付けも可能
アナログメーターの車でも、後付けのデジタル速度表示ユニットを装着することで、数字のみの表示を可能にする製品があります。
たとえばOBD2ポートから取得した車速データを元に、ダッシュボード上にデジタルでスピードを表示する小型ディスプレイは、カー用品店や通販サイトで購入可能です。
まとめ
数字だけのデジタルスピードメーターは、1980年代の一部車種から始まり、現在も高級車からエコカーまで幅広く採用されています。
未来感を求める方や視認性を重視する方には特におすすめの機能です。最新の車両選びの参考として、ぜひこうした表示方式も注目してみてください。
コメント