運転中に突然オイルランプの警告が点灯し、車が動かなくなった——そんな経験は誰にでも起こり得ます。一時的に警告灯が消えて再始動できたとしても、それは「一時的な回避」であって、重大な異常の前触れかもしれません。この記事では、エンジンオイル関連の警告灯が点灯した際の原因や考えられる故障内容、そして正しい対処法についてわかりやすく解説します。
オイルランプの点灯は“重大な警告”
まず理解しておきたいのは、オイルランプは単なるメンテナンス通知ではなく、エンジン保護に直結する重大な警告であるという点です。
この警告灯が点いた状態で走行を続けると、エンジンの焼き付きや損傷といった深刻なトラブルに発展する可能性があります。
主な原因1:エンジンオイルの量不足
最も一般的なのはエンジンオイルの減少です。経年劣化や漏れ、燃焼による消費によって量が減ると、油圧が低下しオイルランプが点灯します。
たとえば、走行距離が5万kmを超える車や、オイル交換のタイミングを逃している場合、知らぬ間にオイルが極端に少なくなっているケースがあります。
対策:エンジン停止後にオイルゲージで量を確認し、不足している場合は速やかに補充または交換を行う必要があります。
主な原因2:オイルポンプやセンサーの異常
エンジンオイル自体は適正量であっても、オイルポンプの不良や油圧センサーの故障が原因で誤警報が出ることもあります。オイルを循環させるポンプが正常に機能していない場合、エンジン各部に潤滑が行き届かず、保護機能が働いて自動的に停止することがあります。
この場合は再始動しても根本解決にはならず、再発のリスクが高まります。
主な原因3:オイル通路の詰まり・異物混入
エンジン内部にスラッジ(汚れの塊)が溜まり、オイル通路が部分的に詰まることで油圧が低下し、警告灯が点灯することもあります。
とくにオイル交換を長期間行っていない車や、安価なオイルを使い続けている場合に起こりやすい症状です。
点検・対策:プロによる分解点検やフラッシング(内部洗浄)が必要になる場合があります。
走行再開できても安心は禁物
一時的にエンジンがかかって走れるようになったとしても、エラーの根本原因が解消されたわけではありません。センサーの異常やポンプの不調は再発する可能性が高く、走行中にエンジンが突然停止すれば事故にもつながります。
最も安全な行動は、オイルランプが点いた時点でエンジンを停止し、速やかに整備工場やディーラーに連絡することです。
実例紹介:停止からエンジン再始動できたケース
あるユーザーは、信号待ちから発進時に突然エンジンが止まり、オイルランプが点灯。再始動で問題なく走れたものの、整備工場で診断したところ、オイルポンプの動作不良が判明し、高額修理になる前に対処できたそうです。
このように、「たまたま再始動できた=問題なし」ではないことが分かります。
まとめ|オイルランプ点灯は見逃さず、即点検が鉄則
オイルランプの点灯はエンジンからの“最後の警告”とも言える重要なサインです。原因がオイル不足、センサー異常、ポンプ不良などさまざまでも、どれも放置は厳禁です。再発を防ぎ、安全に愛車を長く乗り続けるためにも、点灯時にはすぐに停車・確認・点検を徹底しましょう。
コメント