車の乗り換え直前にブレーキパッドが限界近くなった場合、果たして交換すべきなのか。車検まで20日、走行予定は約1,200km、違和感は感じない──このような状況で判断に迷う方も多いのではないでしょうか。本記事では、残量1.2mmのブレーキパッドが抱えるリスクと、交換判断のポイントを丁寧に解説します。
ブレーキパッド残量1.2mmの危険性
一般的に、ブレーキパッドの安全限界は約2〜3mmとされています。1.2mmはそれを下回る状態で、制動力の低下やローターへのダメージが懸念されます。
特に雨天や長い下り坂ではフェード現象(ブレーキが効かなくなる)も起こりやすく、重大事故につながるリスクも。見た目や音に違和感がなくとも、安全性能は確実に低下しています。
あと1,200kmはもつ?走行距離と摩耗の関係
一般的な街乗りでのブレーキパッド摩耗量は、約1万kmで3〜4mmと言われています。単純計算で1,200kmなら0.3〜0.5mm程度の摩耗とされますが、実際は走行環境や乗り方により大きく変動します。
たとえば通勤に坂道や信号の多い市街地を含む場合、摩耗は急速に進みます。逆に高速道路主体なら摩耗は少なめですが、急ブレーキ時のリスクは変わりません。
交換せず下取りまで乗り続けた場合のデメリット
「どうせ乗り換えるから」と交換を見送ると、以下のリスクが考えられます。
- 事故やトラブルの危険性(特に雨天や緊急時)
- ローターに傷が入り、修理費が高くなる
- 下取り査定がマイナス評価になる可能性
安全性だけでなく、売却価値にも影響することを忘れずに。
ディーラー下取りを控えている場合の選択肢
もしディーラーでの下取りが確定している場合、事前に
「パッド残量が少ないが、このままで引き渡しても問題ないか」を確認してみましょう。
多くの業者は再販前に点検・整備するため、問題ないとされることも。一方で、ブレーキ異常が原因の事故や故障は買い取り拒否や減額にもつながるため、自己判断は危険です。
応急処置としてできること
どうしても交換せず乗り切りたい場合、以下のような運転を心がけましょう。
- 急ブレーキを避ける
- エンジンブレーキを活用
- 下り坂では速度を抑える
- 異音や引きずり感を感じたらすぐ点検
ただし、これらはあくまで「延命措置」にすぎず、根本的な解決にはなりません。
まとめ
ブレーキパッドの残量が1.2mmしかない状態であと1,200km走るのは、安全面から見て非常にリスクが高いです。下取りを控えていても、査定への影響・自己責任リスクを考えれば、できる限り早めの交換が安心です。
特に型落ちクラウンのような重量車はブレーキへの負荷も高く、事故リスクが跳ね上がります。迷ったらプロに相談し、「安全第一」で判断しましょう。
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