運転免許取得を目指す中で、非公認教習所(届出教習所)に通っていた方が本免技能試験でつまずいた場合、公認教習所への切り替えを検討することもあります。しかし、途中から教習所を変える際には、いくつかのポイントと注意点があります。この記事では、非公認教習所からの切り替えにおけるルールや実際の流れ、費用や有効期限の扱いなどを具体的に解説します。
非公認教習所と公認教習所の違い
非公認教習所は「届出自動車教習所」と呼ばれ、公安委員会の認定を受けていないため、教習の修了がそのまま免許取得に繋がりません。学科試験や技能試験はすべて運転免許試験場での一発試験に合格する必要があります。
一方、公認教習所(指定自動車教習所)は、所定のカリキュラムを修了することで、卒業時に運転免許試験の「技能試験」が免除されます(学科試験は引き続き必要)。
非公認教習所から公認教習所に入り直すことは可能?
可能です。ただし、非公認教習所で受けた教習は、公認教習所では基本的に引き継がれません。そのため、多くの場合、再度最初から教習を受け直す必要があります。
例外的に「技能が一定水準に達している」などの理由で教習時間が短縮されることもありますが、それは教習所の裁量に依存する部分が大きく、期待はしすぎない方が良いでしょう。
仮免許の有効期限と注意点
仮免許の有効期限は交付日から6か月です。この期間を過ぎると仮免許は無効となり、再度仮免試験を受ける必要があります。
したがって、本免技能試験の予約が取りづらい、または合格が見込めない場合には、早めに公認教習所への切り替えを検討することが現実的です。
特定講習の受講済みであれば再受講の必要はある?
特定講習(応急救護、危険予測など)を非公認教習所や外部機関で既に受けている場合、その修了証明書が有効であれば再受講は不要です。ただし、教習所によっては、特定講習の証明書を再提出する必要があるため、証明書の原本を必ず保管しておきましょう。
公認教習所への切り替えにかかる費用と時間
非公認教習所で仮免取得済みでも、本免技能試験からだけ受けることは基本的にできません。多くの公認教習所では、「途中入校者」は仮免試験も再度受け直す必要があるため、トータルでの費用が増加する可能性があります。
目安としては、普通車ATで25~30万円程度、MTで30~35万円程度が再入校時の費用と考えられます(地域や教習所により異なります)。
実例:非公認教習所から切り替えたケース
例:20代男性、非公認教習所で仮免取得後、本免技能試験に3度不合格。予約も困難なため、卒業まで最短で済むプランを提供する教習所へ再入校。仮免からやり直すことで、約1.5ヶ月で免許を取得。費用は30万円程度。
このように、時間やお金はかかるものの、安定して免許取得を目指すには有効な選択肢です。
まとめ:早めの切り替え判断がカギ
非公認教習所で本免技能試験に行き詰まった場合、公認教習所への切り替えは現実的な選択肢です。ただし、費用や教習のやり直しなどデメリットもあるため、仮免許の有効期限内に決断することが重要です。
特定講習の有無や証明書の扱いなども含めて、公認教習所に事前に相談し、自分にとって最適なルートを選びましょう。
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