かつて「ZII(ゼッツー)」の愛称で親しまれたカワサキの750RS。1970年代に登場し、そのデザインと走行性能、そして存在感は多くのライダーを魅了しました。2020年代の今でもZIIが支持され続ける理由や、現代における価値、人気の実態について詳しく見ていきましょう。
ZII(750RS)とはどんなバイクか?
ZIIことカワサキ750RSは、1973年にZ1(900cc)の国内仕様として登場しました。当時の自主規制に合わせて排気量は746ccとされましたが、Z1譲りの空冷DOHC4気筒エンジンを搭載し、最高出力69馬力、車重は約230kgという堂々たるスペックでした。
ネイキッドスタイルの美しさや、直線的かつ重厚なタンクデザインは今もなお多くの人々の憧れの的です。漫画や映画などのカルチャーでもたびたび登場し、バイクブームの象徴的存在でもありました。
今でも人気がある理由
現代でもZIIが高く評価される理由の一つは、その唯一無二のデザインと重厚な存在感です。最新のバイクにはない「鉄の塊感」や、クラシックなメーターやエンブレムなど、細部にまでこだわった造形が、往年のファンだけでなく若い世代にも支持されています。
また、カスタムベースとしての人気も高く、フルレストア車や現代の足回りと融合させた「ネオクラシックカスタム」も注目を集めています。ショップやイベントでもZII系は今なお花形バイクです。
中古市場での価値と相場
ZIIはプレミアムバイクとしての価値が高騰しており、程度の良い車両では現在でも800万円以上の価格で取引されることもあります。部品の入手や維持は容易ではありませんが、それでも手に入れたいと願うコアなファンが存在するのが現実です。
ちなみに、レストア済みや完全オリジナルに近い個体ほど価値が高く、中古市場では常に一定の需要があります。コレクターズアイテムとしても非常に価値のあるバイクです。
若者や女性からの再評価も
近年では若いライダーや女性ライダーからの再評価も進んでいます。InstagramやYouTubeなどでZIIオーナーが日々の走行やメンテナンスを発信し、「レトロで渋いバイクがかっこいい」というトレンドが再燃しています。
また、旧車ブームの流れもあり、ZIIだけでなくZ1やGS、CBなどの名車も注目を浴びており、その中でもZIIは特に高いステータスを誇っています。
「漫画で見たバイク=ZII」が今の興味に繋がる
『湘南爆走族』や『特攻の拓』など、昔のヤンキー漫画やバイク漫画の影響でZIIを知ったという人は非常に多いです。物語の中で憧れのバイクとして描かれることで、リアルなバイクへの興味が湧くきっかけになっているのです。
漫画のセリフで「ゼッツーを受け継いだ男」と言われれば、それだけでZIIの存在が特別なものであることが伝わります。
まとめ:ZIIは今も昔も“名車”であり続ける
カワサキZII(750RS)は、1970年代に登場したバイクでありながら、今でも色褪せない魅力を放ち続けています。デザイン、走行性能、文化的な背景すべてが重なり、多くの人々にとって特別な存在となっています。
バイクに詳しくない方でも、その存在感と歴史を知れば「カッコイイ」と感じるのは自然なこと。ZIIは、まさに今でも“名車”と呼ぶにふさわしい1台です。
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