バイクのエンジンを改造して排気量を変更することで、免許区分を変更できるのかという質問はよくあります。例えば、750ccの四気筒バイクのエンジンからピストンを2本取り出し、実質375ccの二気筒エンジンにデチューンした場合、中型免許で運転可能になるのでしょうか?この記事では、この疑問について法的な観点から解説します。
バイクの排気量と免許区分
日本の免許制度では、バイクの排気量に応じて必要な免許が異なります。原付免許は50cc以下、小型二輪免許は50cc超〜125cc、そして中型二輪免許は125cc超〜400cc、大型二輪免許は400cc超のバイクが対象となります。
このため、車両の排気量が中型免許の上限である400ccを超えている場合は、大型免許が必要になります。逆に、排気量が400cc以下であれば、中型免許で運転できる範囲に収まります。しかし、エンジンのピストンを取り出して排気量を減らすという行為が免許区分にどのように影響するかについては、法的な解釈が必要です。
改造エンジンによる免許区分の変更について
排気量を変更するためにエンジンの内部構造を改造した場合、その変更が合法的に認められるかは、改造申請が受理されるかどうかに依存します。改造後の車両が車検に通るように申請する必要がありますが、実際には、車両の排気量が変更されると、原則としてそのバイクの登録内容が変わり、再度申請が必要です。
特に、ピストンを2本取り出して排気量を半分に減らすような方法は、排気量に関する登録を変更する必要があり、その変更を法的に認めてもらうのは難しいことが一般的です。警察や陸運局がその改造を認めるかどうかがポイントとなり、単に改造を加えたからといって必ず免許区分が変更されるわけではありません。
改造申請の手順と注意点
バイクの排気量を変更して中型免許で運転したい場合、まずはその改造が合法かどうかを確認する必要があります。車両の登録内容を変更するためには、改造申請を行い、エンジンの変更が適法であることを証明しなければなりません。
また、エンジンの改造により車両の性能が変わるため、保険や事故時の責任問題も影響を受ける可能性があります。そのため、改造に関しては慎重に計画を立て、法律に則った手続きを踏むことが大切です。
まとめ
750ccの四気筒バイクを375ccの二気筒エンジンにデチューンすることで、中型免許で運転できるようになるというのは、実際には難しい場合が多いです。エンジンの改造によって免許区分が変わるわけではなく、改造申請を通す必要がありますが、その申請が通るかどうかは法的な問題に関わるため、十分に調べた上で行動することが重要です。
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