憧れの高級SUV、メルセデス・ベンツGクラス(通称ゲレンデ)。中古市場では2015年式G350が600万円前後で購入できるケースも増えており、手が届きそうと感じる方もいるでしょう。しかし、購入後にかかる維持費やトラブルリスクを考えると、本当に満足できる選択なのか慎重に検討する必要があります。
G350の魅力とは?
G350は、堅牢なフレーム構造を持ち、軍用車ベースの無骨なスタイルと高級感を併せ持つSUVとして人気です。2015年式はディーゼルエンジン(G350 BlueTEC)を搭載しており、トルクが太く悪路走破性にも優れています。
また、走行性能だけでなく、インテリアの高級感や所有する満足感も抜群。「人生で一度は乗ってみたいクルマ」として多くの車好きに支持されています。
気になる維持費の実態
G350の維持費は、購入価格以外に年間でかなりのコストが発生します。具体的には以下のような内訳になります。
- 自動車税・重量税・自賠責保険:年6〜7万円程度
- 任意保険料:車両保険込みで年20〜30万円(等級や年齢条件により大きく変動)
- 燃料代:ディーゼルだが実燃費は約7〜9km/L程度で月1〜2万円
- 車検・整備費:1回20〜30万円が目安(部品代が高額)
特に、ベンツ純正部品や専門整備工場での修理代が高額で、「タイヤ1本で4万円以上」「エアサス修理で30万円」などの事例もあります。
よくあるトラブルとメンテナンス事情
G350は信頼性が高いとはいえ、走行距離5万km超えでは以下のような経年劣化に伴うトラブルが報告されています。
- エアサスペンションの不具合
- 電子制御系(センサーやECU)の故障
- ディーゼル特有のDPF詰まり
これらは定期的な点検・整備が不可欠であり、長く快適に乗るには信頼できる輸入車整備工場との付き合いが大切です。
G350と国産SUVのコスト比較
たとえば、トヨタ・ランドクルーザープラドやレクサスRXと比較してみましょう。
車種 | 車両価格 | 年間維持費(目安) | 耐久性・信頼性 |
---|---|---|---|
G350(2015年式) | 約600万円 | 約50〜70万円 | やや故障多め |
プラド(新車) | 約500万円 | 約30万円前後 | 非常に高い |
レクサスRX | 約600万円 | 約35万円前後 | 高い |
性能やステータス感ではG350に軍配が上がりますが、ランニングコストや修理費用の差は歴然です。
G350を選ぶべき人、やめておくべき人
G350に向いている人:
- 車が趣味で整備費を惜しまない
- 2台持ちでトラブル時の代車に困らない
- どうしてもゲレンデに乗りたいという夢がある
G350に向かない人:
- 車は移動手段と割り切っている
- 維持費をなるべく抑えたい
- 初めての輸入車で不安がある
まとめ:G350は「買ってからが本番」
G350(2015年式)を600万円で購入することは決して間違いではありません。ただし、購入後の維持費・修理費用・部品入手性など、「オーナーとしての覚悟」が求められるのも事実です。
迷っている場合は、まずは一度試乗したり、輸入車の維持に慣れている人の話を聞くのもよいでしょう。ステータスとロマンに価値を感じられるなら、G350は人生を豊かにしてくれる1台になるはずです。
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