トヨタのエスティマなどに搭載されるNHDN-W56Gナビで「VICSが受信できない」という相談は意外と多くあります。特に最近はスマートフォンの音楽をBluetooth送信機でFMに飛ばして聴くケースが増えており、その影響で受信不良になることがあります。この記事では、その原因と対策について解説します。
VICS受信の仕組みを理解する
VICS（道路交通情報通信システム）は、FM多重放送や光ビーコン・電波ビーコンを通じて渋滞や交通情報を提供する仕組みです。NHDN-W56GではFM多重放送を利用して情報を受信する設定が可能です。
しかし、FMトランスミッター（Bluetooth送信機）を使用すると、FMの周波数帯を占有するため、ナビが正しくVICS信号を拾えなくなる場合があります。
Bluetooth送信機が原因になるケース
Bluetooth送信機はFMラジオの空き周波数に音声を送信し、その周波数にナビやカーオーディオを合わせて再生します。この仕組み自体が「FM電波を利用」しているため、同じ周波数帯を使うVICS信号の受信と干渉することがあります。
例えば、88MHz台や90MHz台の周波数を使うと、都市部ではFM放送やVICSの受信に強く影響を与えるケースが多いです。
対策方法
- FMトランスミッターの周波数を変更する：なるべく使用されていない周波数を選ぶと干渉が減ります。
- VICSを重視する場合は、一時的にトランスミッターの使用をやめる。
- FM方式ではなく、AUX端子やUSB接続、Bluetooth内蔵型トランスミッター（FM不使用タイプ）を活用する。
- 純正または市販のBluetoothオーディオアダプターに切り替えると安定性が高まります。
特に最近は、FMを使わず直接ナビに音楽を飛ばせる小型のBluetoothレシーバーが安価で販売されているため、乗り換えるのも有効です。
実際の利用者の声
ユーザーの体験談では、「FMで音楽を飛ばしていたらVICSが受信できなくなったが、AUX接続に変えたら問題なくなった」という声が多くあります。また、Bluetooth送信機を使う場合も、なるべく混信の少ない周波数を選ぶことで改善が見られるケースがあります。
まとめ
NHDN-W56GでVICSが受信できない原因は、FMトランスミッターによる周波数干渉の可能性が高いです。対策としては、周波数変更や接続方式の見直しが効果的です。もしVICSを優先したいなら、FMトランスミッター以外の方法で音楽を再生するのがもっとも確実な解決策といえるでしょう。
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