アイドリングストップ機能が突然使えなくなり、診断機で「P173C」というエラーコードが表示された場合、多くのユーザーが不安になります。特にスバル・インプレッサG4のような高度な電子制御システムを備えた車両では、電動オイルポンプやセンサー類が複雑に関与しているため、正確な情報が必要です。
P173Cエラーコードの意味とは?
「P173C」は、CVT(無段変速機)に関連する電動オイルポンプのステータス回路において「Low電圧」が検出されたことを示します。これは、制御ユニットがポンプの動作状況を正しく読み取れない状態であり、結果的にアイドリングストップが抑制されます。
この回路は油圧の監視そのものというよりも、電動オイルポンプの動作信号(オン/オフや回転数など)をECUが監視するラインで、断線や接触不良、内部ショートなどが主な原因として考えられます。
主な原因と疑うべき部品
このエラーが出る場合、以下の部品や配線系統に異常がある可能性が高いです。
- 電動オイルポンプ本体の故障:内部回路のショートやローター不良など。
- 配線の断線・接触不良:特にハーネスのカプラー部。
- CVTコントロールモジュール(TCM)の誤作動:故障までは至らなくても制御エラーを起こすことがあります。
診断作業は、サービスマニュアルに基づきテスターで抵抗値や通電確認を行うのが理想です。
具体的な修理方法と交換部品
ディーラーや整備工場では、まず配線やカプラーの導通確認を行い、それでも異常が続けば以下の部品交換が検討されます。
- 電動オイルポンプ(サブアッセンブリとして供給)
- 対応するハーネス部分
- CVTフルード(同時交換を推奨)
なお、部品代だけでなく、CVTを一部脱着する必要があるケースもあり、工賃が高額になる可能性もあります。
アイドリングストップ機能が無効になる理由
アイドリングストップは、CVTの油圧が確保されていることが大前提です。電動オイルポンプが機能しない状態では、停車中に油圧が下がり、再発進時にクラッチや変速機が正常に作動しなくなる恐れがあるため、車両は安全のためにこの機能を停止します。
つまり、P173Cが出ている場合は、アイドリングストップが使えないことは「不具合」ではなく「安全装置の働き」と考えた方がよいでしょう。
同様の不具合例とユーザー体験
インプレッサG4ユーザーの中には、同じP173Cコードで電動ポンプ交換後に症状が改善した例も報告されています。中古部品で対応したケースもありますが、故障頻度が高い部品ではないため慎重に選ぶ必要があります。
また、CVTの冷間時やバッテリー低下時に誤検知される場合もあるため、診断前にはバッテリー電圧やオイル量のチェックも忘れずに。
まとめ:P173Cは早期対応を
P173Cは「電動オイルポンプ ステータス系回路low」のエラーであり、アイドリングストップが無効になるだけでなく、長期的に放置するとCVT自体の損傷リスクもあります。自己診断だけで済ませず、信頼できる整備工場またはディーラーで診断と修理を受けることをおすすめします。
電動ポンプの交換にはややコストがかかる場合がありますが、安全性を維持するためにも適切なメンテナンスが重要です。
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