車の購入方法のひとつとして「残価設定ローン(残クレ)」が広く知られていますが、実はその仕組みは個人でも近い形で再現可能です。本記事では、ディーラーが提供する残クレと、自分でローンと売却を組み合わせて行う“セルフ残クレ”の違いやメリット・注意点を解説します。
そもそも残クレとはどんな仕組み?
残価設定ローン(残クレ)は、契約時に数年後の車の残価(残りの価値)をあらかじめ設定し、その差額を月々支払っていく方式です。契約満了時には、以下の3つから選べます。
- 車を返却して残価を清算
- 新車に乗り換え
- 残価を一括または再ローンで支払って買い取り
月々の支払いが抑えられる一方で、走行距離や傷の制限があり、制限を超えると清算時に追加費用が発生する可能性があります。
自分でローンを組んで売却すれば残クレと同じ?
たとえば、120回払いで車を購入し、ローン残高が売却価格を下回るタイミングで売却することで、ローンを完済して次の車へ乗り換える。これは残クレに似た考え方で、うまくやれば「月額支払いを抑えながら乗り換える」ことが可能です。
例えば、5年後にローン残高が100万円、車の査定額が120万円であれば、売却でローンを完済して差額20万円が手元に残ります。
“セルフ残クレ”のメリットとデメリット
メリット:
- 走行距離や内外装の制限がない
- 売却先を自由に選べて高く売れる可能性がある
- 残クレに含まれる手数料が不要
デメリット:
- 車の査定額が予想より下回ると、ローン完済に自己資金が必要
- 中古車市場の変動リスクを自分で負う
- 売却・名義変更などの手続きは自分で行う必要がある
残クレとセルフ方式、どちらが得か?
ディーラーの残クレは利便性重視。すべての手続きが簡潔で、故障時のサポートや特典がある場合も。一方、セルフ方式はコストを抑えて柔軟に車選び・乗り換えができる点が強みです。
ただし、相場の知識や売却の手間を避けたい人は残クレ、少し手間をかけてでも安く・自由に乗りたい人にはセルフ残クレ方式が向いています。
実際にセルフ残クレを行うポイント
ポイント1:ローン残高と中古市場の価格差をこまめに確認しましょう。
ポイント2:車のメンテナンス・洗車・車検記録などを丁寧に残すことで高値売却がしやすくなります。
ポイント3:売却先をディーラーだけでなく、複数の買取業者で比較して高く売る工夫を。
まとめ
残価設定ローンは手軽な買い方として人気ですが、自分でもローンと売却を活用すれば似た効果を得ることが可能です。
残価を自分で管理し、中古相場を見極める力があれば、“セルフ残クレ”はむしろ合理的な方法です。ライフスタイルに合った方法を選びましょう。
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