一部のクラシックカーやレトロカーは、年数が経っているにもかかわらず新車価格を大きく上回る値がつくことがあります。日産フィガロもその代表的な一台。発売から30年以上経った今も、国内外で根強い人気を誇り、中古車市場では驚くほど高額で取引されています。この記事では、なぜ日産フィガロの価格が高騰しているのか、その背景と魅力をわかりやすく解説します。
日産フィガロとは?特別な一台が生まれた背景
日産フィガロは1991年に限定2万台のみ生産されたコンパクトオープンカーで、「パイクカー」と呼ばれるシリーズの一つです。クラシカルな外観と現代的な機能を融合させた独特のデザインが話題を呼びました。
主な特徴:
- 固定ルーフ+電動オープントップ
- 1.0Lターボエンジン
- 4色展開のパステルカラー
- レザーシート・CDプレイヤー標準装備
「レトロと現代の融合」を実現した希少モデルとして、登場当初から話題を集めました。
なぜ新車価格を超えるのか?高騰の理由とは
新車時のフィガロの価格は約187万円(1991年当時)。しかし現在、程度の良い個体は300万〜500万円を超えることもあります。その理由は以下の通りです。
- 生産台数が非常に少ない(限定2万台)
- 海外でも高評価(特にイギリス、アメリカで人気)
- レストア済車両が多く、整備コストが上乗せされている
- 独特のデザイン性とノスタルジーが強く支持されている
たとえば、ロンドンでは「日本のクラシックカー」としてフィガロがコレクターに好まれ、現地業者が輸入・レストアして高値で販売している事例も多数あります。
国内流通量の少なさと状態の個体差
発売から30年以上が経過し、国内で走行可能なフィガロは年々減少しています。その中で状態の良い個体はさらに希少で、サビの少なさや内装のオリジナル度、修復歴の有無などが価格に大きく影響します。
一部の専門ショップでは、フルレストア+保証付きの車両がプレミアム価格で取引されています。
Be-1やPAOなど、パイクカー全体の再評価も影響
日産が1980〜90年代に限定生産した「パイクカー」は、フィガロ以外にもBe-1、PAO、ラシーンなどがあります。これらのモデル全体が再評価されており、ファッション性の高いアイコン的存在として市場価値が高騰しています。
中でもフィガロはオープンカー仕様で実用性もあり、ファン層の拡大が価格上昇に拍車をかけています。
実際に再購入を検討するなら?
再びフィガロに乗りたいと考えるなら、以下のポイントを意識して探すと良いでしょう。
- 専門ショップでの購入(保証や整備履歴が明確)
- レストア済みか未整備かを確認(後からの整備コストを見込む)
- 輸出業者との価格比較(国内市場の在庫状況を把握)
また、保険や部品供給の可否も含めて、長期的に維持できる体制を整えることが大切です。
まとめ|フィガロの高騰は“特別な存在”の証
日産フィガロが新車価格を超えて取引される理由は、単なる希少性だけでなく、デザイン性・ストーリー性・世界的評価といった価値が積み重なっているからです。かつての思い出の一台にもう一度乗るという夢を叶えるためには、信頼できる販売店と丁寧な準備が鍵になります。
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