人気の高いトヨタのランドクルーザー(ランクル)やアルファードは、高級車としての魅力がありますが、価格も高額です。そのため、多くの人が「残価設定型クレジット(残クレ)」を利用して購入しています。しかし、残クレを利用して破綻したという話を耳にすることも。この記事では、残クレの仕組みや注意点、そして破綻を防ぐための実践的な方法を解説します。
残クレとは?その仕組みを正しく理解しよう
残クレ(残価設定型クレジット)とは、車の購入時に3〜5年後の下取り価格(残価)をあらかじめ設定し、その残価を差し引いた金額を分割で支払うローンプランです。月々の支払い額を抑えられるというメリットがあります。
たとえば、600万円のアルファードを購入し、3年後の残価を300万円と設定した場合、支払い対象は残りの300万円となり、月々の負担が軽くなります。しかし、契約満了時には「車を返す」「買い取る」「再ローンにする」という選択を迫られる点が重要です。
残クレで破綻するケースとは?
残クレは一見便利な仕組みですが、誤った使い方をすると経済的に破綻するリスクがあります。主な原因は、過大な支払い計画と予想外の出費です。
実際に起きたケースとして、「ボーナス払いを前提に契約したが、ボーナスが減額され支払えなくなった」「転職や病気などで収入が減った」「残価より実際の車の価値が下がり、返却時に差額請求を受けた」などがあります。特に、ランクルやアルファードのように車両価格が高い車は、わずかな計算の違いが大きな負担となることもあります。
破綻を防ぐための3つのポイント
残クレを利用する際には、以下のポイントを押さえることでリスクを軽減できます。
- ① 無理のない支払い計画を立てる:ボーナス払いを前提にしない、毎月の固定収入で支払える範囲にすることが基本です。
- ② 残価の設定に注意する:残価が高く設定されていると月々の支払いは減りますが、返却時の査定額が下がると追加請求が発生するリスクがあります。
- ③ 契約満了後の選択を想定する:「返却」「乗り換え」「買い取り」いずれの選択をするか、あらかじめ想定しておくと安心です。
また、将来的に車を長く乗り続けたい場合は、残クレよりも通常のオートローンやリースを検討するのも有効です。
実例:残クレで苦しんだ人のケース
ある30代の男性は、ランクルを月々5万円の支払いで購入。しかし、残価が高く設定されていたため、契約満了時に「乗り続けるには追加で300万円必要」と言われ、結局手放すことになりました。
別の例では、アルファードを残クレで購入した家庭が、子どもの進学費用と重なり返済が困難になり、やむを得ず売却。残価との差額分をローンで支払う結果となりました。これらのケースに共通するのは、「支払い余力の過信」と「残価リスクの軽視」です。
残クレのメリットを活かす方法
残クレにももちろんメリットがあります。短期間で新しい車に乗り換えたい人や、毎月の支払いを抑えたい人には向いています。特にリセールバリューの高い車種(ランクルやアルファードなど)は、残価設定が有利に働くこともあります。
ただし、車を資産ではなく「利用するサービス」として考える視点が必要です。支払いを「車の使用料」と捉え、返却を前提に契約することで、負担を最小限に抑えることができます。
まとめ
ランクルやアルファードのような高額車を残クレで購入する場合、仕組みを理解せずに契約すると破綻のリスクがあります。残価設定の仕組みや返却時のリスクを正しく理解し、現実的な支払い計画を立てることが何より重要です。
無理のない契約を心がけ、将来のライフイベントも見据えて計画を立てれば、残クレは賢く車を楽しむ手段となります。
 
  
  
  
  

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