夜の山道を走るライダーにとって、突然現れるシカやイノシシは思わずゾッとする存在です。しかし、その瞬間、動物たちの目には人間とバイクはどう映っているのでしょうか?この記事では、野生動物の視点から見たバイクと人間の存在、そしてお互いがどう感じているのかを掘り下げます。
野生動物にとっての「音」と「光」は脅威
バイクのエンジン音、ヘッドライト、そして排気音。これらは人間には慣れた存在ですが、自然の中で暮らす野生動物にとっては極めて不自然で警戒すべき存在です。
シカやイノシシなどの動物は、外敵を察知するために音や光に敏感です。特に夜間は視覚よりも聴覚や嗅覚に頼っているため、大音量のエンジン音は突然の「脅威」として認識されやすく、バイクの存在は非常に異質に映るのです。
バイクに乗る人間は“動物には見えない存在”
動物は「形」や「動き」で相手を判断します。ところが、ヘルメットをかぶり、バイクにまたがる人間の姿は彼らにとって理解不能な存在です。
つまり、動物の目には「謎の物体」として認識され、バイクと人間の区別すらできないこともあります。そのため、驚いて逃げたり、逆にパニックになって突進してしまうケースもあります。
実際の事故例からわかる動物の反応
深夜にシカがバイクに飛び出してきて衝突する事故は少なくありません。これは彼らが音に驚いて逃げようとして道に飛び出すことが原因です。
また、イノシシは警戒心が強い一方で、追い詰められると突進してくる性質があるため、バイクに突っ込んでくることもあるため要注意です。
人間から見た“怖い存在”でも、動物はもっと怯えている
バイクに乗る側からすると、シカやイノシシとの遭遇は不気味で怖く感じるもの。しかし、実際には彼らのほうが何倍も怯えているのが事実です。
彼らは自分のテリトリーに「見たことのない怪物」がやってきたと感じているわけで、人間よりも強く「逃げる」「警戒する」本能が働いています。
野生動物とバイクが共存するための心得
夜間走行中に動物と遭遇した場合は、急ブレーキやクラクションを避け、動物が自ら道を離れるのを待つのが賢明です。
また、夜の山道では速度を控えめにし、動物が飛び出してきてもすぐに対応できる心構えが大切です。
まとめ
夜の山中で遭遇する野生動物は、私たちライダーにとって不気味な存在かもしれません。しかし、その恐怖は動物たちも同じか、もしくはそれ以上に感じているのです。
バイクに乗る私たちも自然の中に“お邪魔している”という意識を持ち、野生動物に配慮した走行を心がけることで、安全で気持ちの良いツーリングを楽しめるでしょう。
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