教習所で普通二輪免許を取得する際、多くの人がつまずくのが「引き起こし」や「センタースタンド」の操作です。特に小柄な方や非力な方にとっては、初期の壁となる場面かもしれません。しかし、これらの作業は体格や筋力だけで決まるものではなく、「コツ」をつかむことで誰でもクリアできる可能性があります。本記事では、バイクの引き起こしやスタンド操作が苦手な方に向けて、実際のコツや練習方法を詳しく解説します。
バイクの引き起こしは体力より「テコの原理」
引き起こしの成功に必要なのは腕力ではなく、体の使い方です。正しい姿勢を取れば、50kgの人でも200kg近いバイクを起こすことが可能です。ポイントはバイクに背を向けて腰をバイクのシートにあて、膝を曲げて「押す」のではなく「体重を使って立ち上がる」ようにすることです。
NG例:腕で引っ張る、上半身だけで持ち上げる。これでは力が逃げ、重さに負けてしまいます。
センタースタンドもコツが重要
センタースタンドをかけるときに力で踏み込もうとする人がいますが、これもまたコツで変わります。重要なのは「スタンドの両輪が地面にしっかり接地していること」と「重心を後方に移動させること」です。
具体的には、スタンドを下ろした状態で真下に「踏み込み」、同時にバイクを後ろに引くようにすると軽くかかることが多いです。教官やSNSで紹介されている方法も、基本的にはこの重心移動をどう使うかに帰結します。
SNSで広がる成功体験と代替アプローチ
「小柄でもできた」「体重40kgでも引き起こしに成功」など、SNSではポジティブな体験が多く共有されています。こうした投稿には動画解説や写真付きの解説があり、視覚的にも学びやすい点が魅力です。
また、「壁にバイクを立てかけてスタンド練習」や「空のペットボトルを使ったテコ練習」など、家庭でできる練習法も紹介されており、教習所で挫折しても自宅で準備が可能です。
教習所の対応にモヤモヤしたら
「体力つけてください」だけで終わる教習所の対応に不満を抱くのは自然なことです。とはいえ、バイク教習は安全第一のため、一定の判断基準を持って入校判定をしているのも事実です。
しかし、体験教習や補習制度がある教習所も多く、再挑戦のハードルは以前より低くなっています。納得できるまで練習したいなら、入校前に体験講習やシミュレーション設備のある学校を探すのも有効です。
自宅でできる筋力&コツトレーニング
とはいえ、最低限の筋力はあるに越したことはありません。次のような自宅トレーニングは効果的です。
- スクワット:脚と体幹を強化
- プランク:背筋と腹筋を強化
- 階段昇降:下半身のバランス強化
また、古タイヤや工具を使って模擬的にバイクを倒す感覚を養う練習もおすすめです。これにより「バランス感覚」と「重さの流れ」を身体に覚えさせることができます。
まとめ:諦める前に“準備と工夫”で可能性を広げよう
バイクの引き起こしやセンタースタンドができなかったからといって、「バイクに向いていない」と決めつける必要はまったくありません。多くの人が最初はできずに悩みながら、工夫と練習でクリアしています。
教習所の指導が合わないと感じたら、別の練習法を取り入れたり、動画やSNSの事例を参考にしたりして、別の角度からアプローチしてみましょう。バイクに乗る楽しさはその先に待っています。
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