ランドクルーザー70(HZJ系)とプラド(KZJ/KZW系)の純正ステアリングは共通か?見た目が似ていても異なるポイントとは

車検、メンテナンス

ランドクルーザー70系(HZJ型)とプラドKZJ/KZW系のステアリングホイールは、見た目が非常によく似ており、共通パーツと思われがちです。しかし実際には、微細な設計の違いや適合性に注意すべき点が存在します。この記事では、両車の純正ステアリングについての共通点と相違点を詳しく解説します。

ランドクルーザー70系とプラドKZJ/KZW系:ステアリングの外観とサイズ

見た目に関しては、HZJ70とKZW系プラドのステアリングはよく似ています。どちらもトヨタが1990年代に製造したモデルであり、三本スポークのデザインやセンターのエアバッグカバーなど共通した意匠が多く見られます。

ステアリングの外径もほぼ同等で、実測で約380〜385mmが一般的。素材もウレタンもしくはモケット系樹脂であることが多く、質感にも大きな違いは見られません。

ステアリングシャフトとの互換性に注意

重要なのは見た目ではなく、ステアリングのスプライン形状と径です。HZJ70とKZW系プラドではシャフトの径やスプラインの本数が異なる場合があり、ポン付け(無加工での取り付け)は保証されません。

たとえば、HZJ70は太めのシャフト径を採用しており、プラドKZJ78Wなどの一部年式では細めのタイプを採用しているため、センターがずれる・奥まで入らないといったトラブルも発生する可能性があります。

配線やホーンのカプラー形状にも違いが

見落としがちなのがホーン配線やエアバッグ配線のカプラー形状です。年式やグレードにより、トヨタ車でもカプラーの形状が微妙に異なり、互換性がない場合もあります。

たとえば、KZJ78プラドのステアリングには2ピンカプラー、HZJ70は3ピンなど、微妙な仕様違いがあるため、移植を考えている場合は分解確認やパーツリストを確認しましょう。

実例:HZJ70にプラド用ステアリングを装着したケース

実際に「KZJ78W用の純正ステアリングをHZJ77に取り付けた」という事例では、ボスのスプラインは合致したものの、奥行きが浅く、ワッシャーをかませて調整する必要があったという報告があります。

また、ホーンが鳴らない、センターがズレるといった不具合もあり、加工や調整が必要な場合も少なくありません。

流用時は自己責任で慎重に

一見同じように見えるステアリングでも、「ボルトオンで装着できるかどうか」は別問題です。特にエアバッグ車の場合、エアバッグの誤作動や車検非適合といったリスクが伴います。

どうしても流用したい場合は、車両の年式・型式・シャフト径・スプライン本数・配線カプラー形状などを事前に正確に調べ、できればディーラーや信頼できる整備士に相談するのが無難です。

まとめ:似ているが完全互換ではない、慎重な確認を

ランドクルーザーHZJ系とプラドKZW系の純正ステアリングは見た目こそ似ていても、取り付けや電装面において細かな違いがあります。特に安全装置に関わる部分の流用は慎重を期すべきです。

部品を交換・流用する際には、純正パーツ番号の照合や、パーツリストでの適合確認をしっかり行うことが重要です。少しでも不安がある場合は、専門ショップやプロの意見を仰ぎましょう。

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