中古車を購入した際、前オーナーが施したガラスコーティングが劣化し、ウロコ状の水垢がびっしり付着しているケースは意外と多く見られます。特にディーラー系コーティングは耐久性が高く、市販の水垢除去剤では歯が立たないこともあります。今回は、そんな頑固なウロコ汚れやコーティング被膜を取り除く方法について、実例とともに詳しく解説します。
ウロコ汚れとガラスコーティングの正体を知る
ウロコ状の汚れは、雨水や洗車時の水に含まれるミネラル分(カルシウム・マグネシウム)がガラス表面に固着し、乾燥を繰り返すことでできる「ウォータースポット(水垢)」です。特にガラスコーティングの上に付着した場合、コーティング層ごと再付着してしまい、簡単には取れなくなります。
また、ディーラー系ガラスコーティングはフッ素やシリカ系が多く、耐久性が高いため、専用のケミカル剤でないと除去できないケースもあります。
市販の除去剤が効かない場合の対応策
すでにキイロビンゴールドやソフト99 ガラスリフレッシュなどを使用しても除去できない場合、次のようなアプローチを検討してみましょう。
- 酸性の専用除去剤でガラス表面の無機スケールを溶解除去
- 研磨剤入りのプロ用ケミカルを使用してコーティング層ごと削る
ただし、後者は研磨力が強いため、施工には注意が必要です。
おすすめのコーティング除去剤と使い方
以下は、実際に業務用・DIYユーザー問わず高評価の除去剤です。
- SOFT99 スケールリムーバー:酸性タイプでウォータースポットに強力に作用。ガラスやボディのミネラル汚れに対応。
- G’ZOX リアルガラスコート艶プラス専用リムーバー:G’ZOX施工車にも対応する高性能コーティング除去剤。
- CCI ガラスコンパウンドZ:ウロコ取りと同時に被膜除去も狙える優秀な研磨剤。
使用時はゴム手袋着用の上、風のない日陰で施工し、ガラス全体にムラなく塗布した後、指定時間放置してから拭き取りましょう。
ガラスを研磨する際の注意点
酸性クリーナーで効果が薄い場合は、ガラス専用コンパウンドを使った物理研磨が効果的です。電動ポリッシャーを使えば効率的ですが、使用には以下の注意点があります。
- 過度な研磨はガラスに傷をつけるリスクがある
- ゴムモールや樹脂パーツに付着しないよう養生が必要
- 研磨後はしっかりと脱脂を行い、新たなコーティング前に整える
例として、プロ施工店でも使用される「ホルツ ガラス研磨剤」や「ピカール液」なども有効ですが、手作業では根気が必要です。
再発を防ぐためのアフターケア
ウロコ除去後は、撥水タイプより親水・疎水タイプのガラスコーティングを選ぶと、ウォータースポットの再付着を防ぎやすくなります。代表的な製品としては、以下が挙げられます。
月1回のメンテナンスで、ガラス面を常にクリアに保つことが可能です。
まとめ:劣化コーティングとウロコは専用除去剤で一掃可能
ディーラー施工のガラスコーティングは耐久性がある一方で、劣化時の除去は一筋縄ではいきません。しかし、酸性クリーナーやガラス専用コンパウンドを活用すれば、DIYでも十分にリセット可能です。
施工後は定期的なケアと適切なコーティング剤の選定で、再発を防ぐことができます。愛車の視界をクリアに保ち、安全運転にもつなげていきましょう。
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