一発試験でのブレーキ操作における注意点｜左足ブレーキは減点対象？失格になる？

運転免許の一発試験（技能試験）は、通常の教習所とは異なり非常に厳格な審査が行われます。中でも「運転姿勢」や「操作方法」については評価項目として厳密に見られるため、ブレーキ操作ひとつとっても慎重さが求められます。本記事では、一発試験における左足ブレーキの扱いについて詳しく解説します。

一発試験とはどんな試験なのか

一発試験とは、教習所を経由せず、運転免許センターで直接技能試験・学科試験を受けて合格を目指す制度です。教習所よりも実践的かつ細かい運転技術の正確性が重視されます。

そのため、試験官は「正しい操作方法」や「安全確認動作」に非常に敏感で、マニュアル通りの操作が基本となります。

一般的に、AT車での左足ブレーキは教習所や試験場では推奨されていません。というのも、日本の運転教育では「右足でアクセルとブレーキを操作する」というのが原則となっているからです。

試験中に左足でブレーキを踏む行為は、「運転姿勢不良」「不適切な操作」として減点や注意の対象になる可能性があります。とはいえ、必ずしも即失格というわけではなく、状況や他の評価とのバランス次第です。

一部のプロドライバーやモータースポーツの世界では、左足ブレーキが技術として利用される場面もありますが、これはあくまでも例外です。

免許取得試験においては、左足ブレーキを使う必要性がある障害や事情が事前に申告され、認められた場合のみ、特例的に使用が許容されることもあります。ただし、この場合でもあらかじめ運転適性相談などを受けておく必要があります。

教習および試験において右足ブレーキが標準とされている理由は以下の通りです。

つまり、事故防止と教習指導の統一性の観点から、右足ブレーキが定着しているのです。

一発試験では、以下のようなミスがあると減点または即失格になる可能性があります。

左足ブレーキは必ずしも即失格にはなりませんが、他の動作とあわせて「独自の癖」と判断された場合、減点されやすくなります。

ある受験者は、試験中に無意識に左足でブレーキを踏んだところ、試験終了後に試験官から「その操作は評価にマイナスになる」と指摘されたと報告しています。幸い他の操作が良好で不合格にはなりませんでしたが、再試験の際には右足操作に意識を集中するようアドバイスを受けたそうです。

このように、明確に失格とまではならなくても、合格を遠ざける要因にはなり得るということがわかります。

一発試験では、技術のうまさよりも「教習マニュアル通りに正確に操作できるか」が求められます。そのため、左足ブレーキは原則NGと考えておき、右足でのアクセル・ブレーキ操作を徹底的に練習しておくことが大切です。

「なぜダメなのか」「どんな場合が例外か」を理解しておけば、万が一のときも冷静に対応できるでしょう。