「中古車は10年10万キロで寿命」といった言説を時々耳にしますが、これは日本特有の基準とも言われています。果たして本当に“洗脳”レベルの刷り込みなのか、海外の事情と比較しながら整理してみました。
なぜ日本で「10年10万キロ」が目安とされてきたのか
日本では、かつて耐久性の低さや整備履歴の見えづらさがあったため、10年または10万キロを超えると“過走行車”と評価されがちでした。
中古車市場でも査定の分岐点になり、多くの消費者が買い替えを選ぶようになった背景があります。これは、ディーラー側の営業戦略とも結び付きやすかったようです。([turn0search0])
海外ではどう考えられているのか?実態と文化の違い
米国では、平均で車が約16年、10万〜15万マイル(約16〜24万キロ)走るのが普通とされ、10年10万キロ=寿命」という考えは希薄です。([turn0search27])
また、英国や香港など海外でも、走行距離よりも車の状態や整備履歴が重視される傾向があり、10万キロ超でも十分に実用と評価されます。([turn0search14])
車は“洗脳”されているのか?心理と情報拡散の背景
このような数字が日本国内で根付いた背景には、消費者心理と流通構造があります。早いサイクルで新型車が出る市場では、常に新鮮な価値を求める風潮が生まれやすいのです。
これは「車界の洗脳」と呼ぶほどのものではなく、流通構造と情報の偏りによって形成された常識と見るのが妥当です。
本当に考えるべきは「状態」?購入判断のポイント
中古車選びでは年式や走行距離よりも、整備記録簿、オイル交換歴、事故歴などの履歴が重要です。適切に管理されていれば、走行距離15万キロ以上でもまだまだ現役の車がたくさんあります。([turn0search16])
- 年式と走行距離で一律判断しない
- 整備履歴や使用状況を確認する
- 海外市場での実例では20万〜30万キロ超でも多く流通されている
([turn0search8])
なぜその考えは日本だけ?文化と市場の特性
日本と海外との違いは、中古車に対する安心感や信頼性の評価基準にあります。完璧な整備記録が少なかった時代や早期の買い替え文化が重なり、数字が目安として一人歩きしました。
しかし現在では、国産車の耐久性や海外での中古需要の増加により、日本国内でもこの基準を見直す流れが出てきています。([turn0search4])
まとめ:10年10万キロは「目安」にすぎない
日本特有の「10年10万キロ」は確かに長年根付いてきた概念ですが、現在の車の性能や整備文化、海外事例を踏まえると万能な基準ではありません。
中古車選びにおいては、車の状態・維持履歴・整備状況をもとに判断することがベストであり、「潔癖症的な洗脳」と捉えるよりも、賢く選び、柔軟に判断する時代になっていると言えるでしょう。
コメント