バイクファンの間で話題になる「秀吉のカタナ」。その特徴のひとつが、フロントフェンダーが取り外されていることです。一般的にフェンダーは重要なパーツとされますが、なぜこのようなカスタムが行われるのでしょうか?本記事では、カスタムの意図や安全性、法的な視点からも詳しく解説していきます。
カタナというバイクと秀吉のカスタムとは
スズキのGSX1100Sカタナは、1980年代に登場した伝説的なネイキッドバイク。独特のデザインと走行性能から、今も多くのファンが存在します。
「秀吉のカタナ」とは、特定のカスタムバイクに付けられたニックネームで、通常のカタナとは異なる大胆な外観が特徴です。フロントフェンダーのないデザインは、あえて意図されたものとして知られています。
なぜフロントフェンダーを外すのか?
まず第一に考えられるのが、スタイリングを重視した美的判断です。フェンダーを外すことで、フロント周りがよりシャープで攻撃的な印象になり、レーシーな雰囲気を強調できます。
また、一部のカスタム愛好家の間では、「無駄なものは省く」というミニマルな美学があり、走行性能よりも見た目のインパクトを重視するケースも少なくありません。
フェンダーレスのデメリットとリスク
しかし、フロントフェンダーは単なる飾りではありません。実用面では以下のような機能を担っています。
- 雨天時にタイヤが巻き上げる水や泥を防ぐ
- 前走者や自分自身への跳ね返りを減らす
- 路面異物による跳ね上げからフォークやラジエーターを守る
つまり、フェンダーの欠如は走行中の安全性や整備性に直接影響する可能性があります。実際に高速走行中に泥水をかぶったり、フロントフォークのシールが早期に痛む事例もあります。
道路交通法上の問題点
日本の法令では、「フェンダー(泥よけ)」の装着は明確に義務付けられていないものの、「整備不良車両」として違反切符を切られるケースも存在します。
特に車検時には、保安基準を満たさない車両として不合格となることがあり、検査官によっては「泥はねが著しい」と判断されるとNGになることもあるため注意が必要です。
実際にフェンダーレスで走っているライダーの声
ネット上やバイクイベントで聞かれる声には、次のような意見があります。
- 「かっこよさを優先したから後悔していない」
- 「雨の日は最悪。背中が泥だらけになった」
- 「車検のたびにフェンダーだけ仮付けするようにしている」
つまり、見た目を取るか、実用性を取るかはライダーの価値観次第だということです。
まとめ:秀吉のカタナは「美学」の象徴
秀吉のカタナにフロントフェンダーがない理由は、単に部品が無かったからではなく、明確なデザイン・美学に基づいたカスタムであると考えられます。
もちろん、走行時のリスクや法的な観点ではデメリットもありますが、バイクという趣味性の高い乗り物において、それを理解した上で自分のスタイルを貫くこともひとつの魅力ではないでしょうか。
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