中型貨物自動車の高速道路における最高速度は常に90km/hではない理由とは?

運転免許

運転免許の学科試験などでよく出題される「中型貨物自動車の最高速度はすべて90km/hである」という記述。一見正しいように思えますが、実際にはこの記述は誤りです。この記事では、中型貨物自動車の高速道路における最高速度がなぜ“常に”90km/hとは限らないのか、その理由と関連法規について詳しく解説します。

中型貨物自動車とは?定義を確認しよう

中型貨物自動車とは、車両総重量7.5t以上11t未満、最大積載量4.5t以上6.5t未満、または乗車定員11人以上29人以下の車両を指します。これは中型免許で運転可能な車両であり、大型貨物自動車や小型貨物自動車とは区別されています。

そのため、「中型」といっても幅広い車種が含まれており、車両の構造や用途により制限速度が異なることもあります。

高速道路における法定最高速度の基本

日本の道路交通法では、高速道路における車両の法定最高速度は以下のように定められています。

  • 普通自動車(乗用車)など:100km/h
  • 中型貨物自動車、大型貨物自動車など:80km/h

つまり、実は多くの中型貨物自動車においては、最高速度は「90km/h」ではなく「80km/h」が標準です。これが「すべての中型貨物自動車が90km/h」という記述が誤りである根本的な理由です。

90km/hとされるケースとは?

確かに、中には一部の中型貨物車両が最高速度90km/hで走行できる場合もあります。これは主に「普通自動車」として扱われる貨物車や、構造上や用途上で高速走行が可能なものに限られます。

たとえば、最大積載量が少なく、車両総重量が7.5t未満の車両で、かつ普通免許で運転できる場合には「普通車両」として扱われ、最高速度が90km/hや100km/hとなるケースがあります。ですが、これは“中型貨物自動車”の定義に該当しないため、学科試験の問題文の意図とは異なる内容です。

なぜ混乱が起こるのか?

「中型貨物=90km/h」という誤解は、教習所や参考書の簡略化された説明、または古い情報がネット上に残っていることに起因します。また、運送会社や業務用車両で独自に制限を設けている場合(リミッターの設定等)もあり、実際の走行速度と法定速度が一致していないこともあります。

そのため、正確な知識を得るには、道路交通法や学科試験の出題意図を踏まえて理解する必要があります。

試験対策として覚えるべきポイント

運転免許試験などでは、「すべての中型貨物自動車が高速道路で90km/hで走行できる」という記述は誤りとされています。正確には、中型貨物自動車の法定最高速度は基本的に80km/hであると覚えておくべきです。

試験では例外ではなく“原則”が問われるため、「一部の例外的な車両が90km/hで走れることがある」という事実よりも、「多くの中型貨物は80km/hである」という知識が重要となります。

まとめ

「中型貨物自動車の高速道路での最高速度はすべて90km/hである」という文は正確ではありません。道路交通法では、中型貨物車の法定最高速度は原則80km/hとされています。90km/hで走行可能な車両は限られた条件下にあるため、「すべて」という言い回しは誤りです。

運転免許の試験などでは、原則に基づいた選択が求められます。正しい知識で対策を行い、混乱を避けましょう。

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