近年、サービスエリアやツーリングスポットで見かけるバイク乗りの多くが中高年という印象を持つ方は多いでしょう。「若者のバイク離れ」とも言われますが、本当に若い世代はバイクから離れてしまったのでしょうか。この記事ではその実態と背景、さらに若者が再びバイクに興味を持つためのヒントを解説します。
若者がバイクに乗らなくなったと言われる理由
バイク販売台数の推移を見ると、2000年代以降に125cc以下の原付や小型バイクの売上が大きく減少しました。その背景には免許制度の変更や、若者の生活スタイルの変化が関係しています。
例えば、スマートフォンやゲームなど、娯楽の多様化により「移動手段としてのバイク」より「通信と情報の世界」に時間とお金を費やす若者が増えたともいえます。
経済的・法的ハードルの存在
バイクに乗るためには当然免許が必要であり、取得費用も数万円から10万円以上かかるのが一般的です。さらに、任意保険・車体・メンテナンスなど維持費もかかります。
加えて、都市部では駐車スペースの確保も課題です。これらのハードルを前に、「ちょっと憧れるけど…やめておこう」と思う若者は少なくありません。
実は静かに増えている若者ライダーも
一方で、SNSやYouTubeをきっかけに「バイク女子」や「カブ旅」「ソロキャン×バイク」といった新しいライフスタイルとして、再び若い世代の関心を集めている面もあります。
実際、2020年代以降は125ccクラスや250ccクラスの車種が再注目され、メーカーも若者向けモデルやスタイリッシュなデザインの新車を相次いでリリースしています。
中高年ライダーが支えているバイク文化
確かにサービスエリアでよく見るのは「オッサン集団」かもしれませんが、それは裏を返せば、長年バイクを愛し、文化を守り続けてきた人々の存在があるからです。
そうした先輩ライダーが若者にとっての「かっこいい大人」として映れば、憧れを呼び起こす原動力にもなりえます。世代を超えたバイクの魅力共有こそが、次世代へバトンをつなぐ鍵かもしれません。
若者ライダーを増やすためにできること
若者の関心を高めるには、まずバイクに触れる「きっかけ作り」が重要です。免許不要で試乗できる体験イベントや、中古車でもスタートできるという情報発信、SNSでのバイクの楽しさの拡散などが効果的です。
また、親世代やバイク経験者が「危ないからダメ」ではなく「一緒にツーリングに行こう」と誘うことで、安心して始められる環境づくりも大切です。
まとめ:若者のバイク離れではなく、再発見の時代
バイクに乗る若者が減ったと言われていますが、実際には価値観や環境の変化の中で乗り方や関わり方が変化しているとも言えます。SNSやアウトドアとの融合など、新しい形でバイク文化は進化中です。
未来を悲観するのではなく、バイクの魅力を次世代にどう伝えるかを考えることで、より多くの若者がバイクと出会い、人生に彩りを加えるきっかけになるのではないでしょうか。
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