クルマのメーターに表示される「燃費」や「航続可能距離」は便利な情報ですが、実際の給油量とは必ずしも一致しないことをご存じでしょうか?この記事では、メーター表示から給油量を正しく把握するための知識と、うっかり満タンにして溢れさせないための注意点を解説します。
燃費表示と航続可能距離の関係とは?
一般的に車両のメーターに表示される燃費は、最近の走行状況に基づく「平均燃費」です。これに対して、航続可能距離は現在の燃料残量をもとに、予測された走行可能距離が表示されます。
たとえば、燃費が「10km/L」で航続可能距離が「20km」と表示されていれば、メーター上では燃料タンクにおよそ2L残っているという推定になります。
メーター表示から給油量は正確にわかる?
上記の例で燃料が約2L残っているとすれば、満タンまでに必要な量は「タンク容量 − 2L」で計算できます。たとえば、タンク容量が40Lの車なら、理論上は最大で38L給油できることになります。
しかし実際には、センサーの誤差や、車種による補正などで多少のズレが生じます。航続可能距離が「0km」でもまだ2〜5L残っていることも珍しくありません。
給油時に20L入れても大丈夫か?
航続可能距離が「20km」、燃費が「10km/L」であれば、残り燃料は2Lの想定です。タンク容量がそれ以上(例:30L〜50L)あるなら、20Lの給油で溢れる心配はまずありません。
ただし、タンク容量が極端に小さい車(軽自動車など)であれば、20L満タンに近いケースもあるため、注意が必要です。給油機の自動停止機能を信頼し、満タン表示後に無理な追い足し(継ぎ足し)をしないことが安全です。
実例:実際の給油量とメーターのズレ
例えば筆者の所有する普通車(タンク容量45L)で、航続可能距離0kmの状態から給油したところ、42Lしか入りませんでした。これはメーターが若干の余裕を見て早めに警告を出しているためです。
一方で軽自動車(タンク容量30L前後)では、航続可能距離が10km程度でもすでに28L入ることがあり、車種により精度や警告タイミングは異なります。
給油時の安全な注意点
- 満タン給油時は自動停止で止める
- 継ぎ足しは避ける(オーバーフローや排出ガス系トラブルの原因に)
- 燃費表示は参考値。過信しない
- 冬場や夏場など、気温による燃料の膨張も考慮
これらを意識することで、安全に適切な給油ができます。
まとめ:メーター表示から推測できることと限界
燃費や航続可能距離から残り燃料の推測は可能ですが、あくまで「目安」として捉えることが大切です。20L給油しても溢れることは通常ありませんが、車種のタンク容量や残量表示の仕様によっては慎重な判断が必要です。
安心・安全なドライブのためにも、燃費や給油量を定期的に記録して、車のクセを把握するのが賢明です。
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