近年、自動車購入の選択肢として注目されているのが「残価設定型クレジット(残クレ)」です。しかし、インターネット上では「損する」「ややこしい」といったネガティブな意見も散見されます。実際には使い方次第で非常にお得になる購入方法です。本記事では、残クレを活用した賢い車の買い方について解説します。
残クレとは?仕組みをおさらい
残価設定型クレジットとは、車両価格のうち将来の下取り価格(残価)をあらかじめ設定し、その残価を除いた金額を分割で支払う仕組みです。契約終了時には以下の選択肢があります:
- 車両を返却する
- 残価を支払って買い取る
- 新しい車に乗り換える
例えば車両価格300万円で残価が100万円と設定された場合、支払うのは差額の200万円+金利のみとなります。月々の支払いが抑えられることが最大のメリットです。
残クレを賢く使うためのポイント
残クレを使ってお得に車を購入するには、以下のような点に注意しましょう。
- 残価率が高い車を選ぶ:リセールバリューが高い車種(例:トヨタ ハリアー、ホンダ N-BOXなど)ほど残価が高く設定される傾向があります。
- キャンペーン金利を活用:一部メーカーでは、期間限定で金利0%〜1.9%などの残クレキャンペーンを実施しています。
- 乗り換えサイクルが短い方に最適:3年〜5年で次々と新車に乗り換えたい方には最適な購入方法です。
ただし、走行距離制限や車両の損傷には注意が必要です。
残クレで損をしないための注意点
残クレには以下のようなデメリットもあるため、事前にしっかりと把握しておくことが大切です。
- 走行距離制限の超過ペナルティ
- 事故や大きな傷による査定減額
- 残価に対しても金利がかかることがある
こうした点から、残クレは「月々の支払額を抑えたいが、車を長期保有するつもりはない」人に向いています。
残クレで得するケースの具体例
実際に残クレを使って得をした例をご紹介します。
事例①:ホンダ フィット(新車価格約220万円)
残価70万円・金利1.9%・36回払い→月々の支払い:約42,000円。契約終了時には車を返却して新型フィットへ乗り換え。
事例②:トヨタ ヤリス(新車価格約210万円)
金利0.9%キャンペーン中で、同価格帯の通常ローンよりも総支払額が20万円近く安くなる試算に。
どちらも「車を買い換えながら乗り続ける」スタイルをとることで、常に最新車種に乗ることができ、費用も抑えられています。
向いている人・向いていない人の違い
残クレはすべての人に向いているわけではありません。以下のように向き・不向きを整理してみましょう。
向いている人 | 向いていない人 |
---|---|
常に新車に乗りたい | 長期間乗り続けたい |
毎月の支払額を抑えたい | 走行距離が多い |
メンテナンスや乗り換えの手間を減らしたい | 事故や傷のリスクが高い環境で使う |
「ライフスタイルに合っているか」が残クレの活用を成功させる鍵です。
まとめ:残クレは“賢く使えば”強力な選択肢になる
残クレは、ただ契約すれば得になるというものではありませんが、残価率の高い車種や低金利キャンペーンを活用し、定期的に新車に乗り換えたいという人にとっては非常に合理的な購入方法です。
「ライフプランに合っているか」「契約条件を正確に理解しているか」を軸に、損をしない残クレ活用を実現しましょう。
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