バイクに乗っているとよく耳にする「グリッピング」という言葉。特に初心者ライダーの中には「やらない方がいいの?」と疑問に感じる人もいるでしょう。実はグリッピングは正しく行えばライディングの安定性を高める重要なテクニックです。本記事では、グリッピングの正しい方法と誤解されがちなポイントを詳しく解説します。
そもそもグリッピングとは何か?
グリッピングとは、バイクのタンクを太ももや膝でしっかり挟んで車体との一体感を高める技術を指します。この動作により、ブレーキング時やコーナリング時の姿勢が安定し、手や腕への過度な負担を減らすことができます。
グリッピングはスポーツ走行だけでなく、市街地走行やツーリングでも効果を発揮します。バイクとの一体感を感じやすくなり、長距離の疲労軽減にもつながるのです。
グリッピングが「よくない」と言われる理由
一部のライダーから「グリッピングはよくない」と言われる背景には、力の入れ過ぎによる副作用があります。強く挟みすぎると下半身に余計な力が入り、かえって身体が硬直してバイクの動きについていけなくなってしまうことがあるのです。
また、腰を使わずに足だけでタンクを挟もうとすると、姿勢が崩れやすく、疲労やバランスの崩れの原因にもなります。
正しいグリッピングのコツとは?
1. 自然な力加減で挟む:タンクを「ぎゅっ」と挟むのではなく、軽くホールドするイメージがベストです。長時間の運転でも疲れにくく、操作の自由度も保てます。
2. 上体はリラックス:腕や肩に力が入りすぎないように注意しましょう。グリッピングを活用することで、ハンドル操作に余裕が生まれます。
3. ステップとの連携:グリップは太ももと膝だけでなく、ステップ荷重とも合わせて行うと、さらに効果的な姿勢を維持できます。
グリッピングが活躍するシーン
以下のような場面では、グリッピングが特に効果を発揮します。
- 急制動時:タンクを挟むことで、体が前に飛び出すのを防ぎます。
- ワインディングロード:コーナリング中に安定した姿勢を保てます。
- サーキット走行:加減速の激しい環境でも安心感が増します。
例えば、峠道でリズムよくコーナーを抜けるためには、下半身のホールドが非常に重要です。ハンドル操作のみに頼ると、体の軸がぶれてしまい、車体の安定を失う原因にもなります。
グリップ力をサポートするおすすめアイテム
タンクパッド:タンクに貼り付けて、膝の滑りを防止します。人気ブランドにはStompGripやPROGRIPなどがあります。
専用パンツ:グリップ性の高いバイク用パンツを選ぶと、グリッピングがよりスムーズに行えます。
これらの装備を活用することで、無理のないグリッピングが可能になります。
まとめ:正しいグリッピングはライディングを快適にする
バイクにおけるグリッピングは、適切な力加減と姿勢を理解して行うことで、快適かつ安全なライディングに直結します。「グリッピング=悪い」といった誤解は、力任せな操作が原因であることがほとんどです。
これからバイクに乗る人も、すでに乗っている人も、グリッピングの正しい知識を身につけて、より快適なライディングを目指しましょう。
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