愛車のドレスアップとして人気のラッピング施工。見た目を大きく変えられる一方で、けん引フックやセンサーなどの重要な装備を覆ってしまうこともあります。特にレッカー搬送が必要な場面で、フロントのけん引フックがラッピングで塞がれている場合、どう対応すればよいのでしょうか?この記事では、ラッピングされたけん引フックの扱いと、緊急時に備えて知っておくべきポイントを解説します。
けん引フックはレッカー搬送時に重要な役割を果たす
けん引フックは、車が自走できない場合にレッカー車で安全に搬送するための重要な接続ポイントです。フロントまたはリアバンパーに専用のカバーがあり、その内部にネジ式で取り付ける方式が一般的です。
多くのレッカー業者はフックが設置できることを前提として機材を運用しています。フックが使えない場合は、車体下にストラップを通すなどの対応が必要ですが、それは車にダメージを与える可能性もあるため、推奨されません。
ラッピングでフック穴を覆っている場合の対処
けん引フックの穴がラッピングで覆われていると、当然ながらレッカー搬送の際に困難が生じます。施工時にラッピングフィルムで完全に塞いでしまった場合は、レッカー前に剥がしておくことが望ましいです。
とはいえ、ラッピングを丁寧にカットしてアクセス可能にする方法もあります。再施工の必要がないよう、ラッピングの継ぎ目を上手に処理しておくと見た目も損ないません。
実際のトラブル事例と対応例
実際に「ラッピングでけん引フックが隠れていて、レッカー業者に対応を断られた」という事例もあります。中にはカッターで強引にカットされたケースもあり、ボディやラッピングに傷が残ってしまったという報告も。
あるオーナーは、ラッピングの際にあらかじめフック部分だけ切り抜いておく工夫を施していました。これにより、非常時にも迅速に対応でき、ラッピングの仕上がりも美しく保てたそうです。
けん引フックを使用する可能性がある状況とは?
- バッテリー上がりで自走不能になった
- 故障でギアが入らない
- 事故で自力走行が困難になった
- 雪やぬかるみでスタックした
これらの状況ではけん引フックが不可欠です。普段は使わない装備ですが、“いざという時に使える状態であること”が大切です。
ラッピング車オーナーが事前にしておくべきこと
ラッピング施工済みの車に乗っている場合は、以下のポイントを意識しておきましょう。
- フックカバー部分のラッピングをカットしておく
- 車載のけん引フックを必ず車内に常備
- 緊急時の対応方法を家族にも伝えておく
- ロードサービスにラッピング施工車であることを事前に伝える
また、施工業者に対して「非常時に備えてけん引フックのアクセスは確保しておきたい」と伝えると、トラブルを未然に防げます。
まとめ:安全搬送のためには“剥がす”または“開ける”準備を
車のラッピングは見た目を美しくする一方で、機能面への配慮も必要です。特にけん引フックを覆っている場合、搬送前に剥がすか、穴を開けておく対応が必要です。突然のトラブル時に慌てないためにも、日ごろから準備をしておくことが安心につながります。
美しいラッピングと安全性を両立させるために、ぜひ本記事を参考に対策を行ってください。
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