ユーザー車検・24か月点検を自分でこなす人の割合は?アマチュア整備派のリアルと広がる可能性

車検、メンテナンス

クルマを所有する上で避けて通れないのが「車検」や「定期点検」。一般的にはディーラーや整備工場に任せるのが主流ですが、中には24か月点検から車検整備、陸運局への持ち込みまで全てを自分でこなすオーナーも存在します。この記事では、そうした“DIY車検派”の割合や背景、実際にどのような整備が自力で可能なのか、そしてこれから始めたい人向けのアドバイスを詳しく紹介します。

車検を全て自分でこなす人の割合は?

ユーザー車検(持ち込み車検)の割合は、国土交通省のデータによれば全体の約15〜20%程度とされています。その中でも「整備付きユーザー車検」(業者による事前整備+持ち込み)と「整備なしユーザー車検」(完全DIY)に分かれており、完全に自分で整備・点検・持ち込みを行う人は全体の1〜3%程度と推定されています。

この層の多くは、車好き・工具所有者・知識欲の高いアマチュアユーザーが中心で、職業整備士ではない一般人でも少しずつ技術を学びながら実践しているのが特徴です。

なぜ多くの人は自分でやらないのか?

自分で整備をしない理由としては、次のような点が挙げられます。

  • 必要な知識や整備マニュアルへのアクセスが難しい
  • 工具や設備(ジャッキ・トルクレンチなど)を揃えるのに初期投資がかかる
  • 自分で整備する時間やスペースが確保しにくい
  • 整備ミスによる事故・トラブルへの不安

そのため、多くのユーザーは「オイル交換は自分で」「ブレーキはショップで」といった分業スタイルを取っているのが実情です。

どこまでが“一般人でもできる整備”なのか?

アマチュアの手に届く整備内容としては以下が代表的です。

  • エンジンオイル・フィルター交換
  • ワイパーブレード・バッテリー・エアフィルター交換
  • ブレーキパッド・ローター交換
  • ブーツ類の点検・交換
  • 灯火類の確認と交換

さらにステップアップすれば、24か月点検のチェック項目をすべてこなし、必要に応じて整備記録簿まで自分で記入することも可能です。

ただし、タイミングベルト交換やウォーターポンプ、クラッチ交換といった重整備になると、専門工具や作業経験、保安基準への理解が不可欠となるため、無理をせずプロに任せる判断も重要です。

DIY車検派が増えている背景と今後の可能性

近年、車好きな若者を中心にYouTubeやブログを通じたDIY整備の情報発信が盛んになっており、「一から学びながら自分で整備する」というスタンスが共感を集めています。

また、コロナ禍での節約志向や、“自分の車は自分で面倒を見る”という自立志向の高まりもDIY整備派を後押ししています。

実例として、SNSや整備系動画では、女性ユーザーや学生がジャッキアップしてブレーキ整備に取り組む姿も見られ、「整備=男の趣味」という時代から変化しつつあります。

これから始めたい人に向けたステップと心構え

もし自分で車検や整備をやってみたいと考えているなら、次の順番で学ぶのがおすすめです。

  1. エンジンルームの日常点検(バッテリー液量・オイルレベル)
  2. オイル交換・ワイパー・バルブ交換など簡単な作業
  3. 整備記録簿の項目を調べながら24か月点検の内容を把握
  4. ブレーキまわりの分解整備(動画や整備書を参考に)
  5. ユーザー車検に挑戦(事前予約・必要書類・整備記録の準備)

必要工具はその都度揃えながら、無理せず、安全第一で少しずつステップアップすることが肝心です。

まとめ:DIY整備派は少数だが確実に存在し、これから増える可能性も

日本の車オーナーの中で、車検整備や点検をすべて自分でこなす人は1〜3%とごく少数派ですが、着実に存在しており、今後も一定数は増えていくと見られます。

工具や知識、経験は時間をかけて蓄積されていくもの。安全性や法令遵守を守りながら取り組めば、車への理解が深まり、所有の満足感も大きくなります。

興味があるなら、まずは簡単な整備から始めてみてはいかがでしょうか?

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