大学生活を充実させるために、夏休みを利用して運転免許を取得したいと考える学生は多くいます。一方で、奨学金を受給している場合、「教習所の費用を奨学金から出してもいいのか?」「収入として見なされて奨学金が減額されるのでは?」といった不安もあるでしょう。本記事では、奨学金と自動車学校の関係、そしてローンや金利に与える影響について詳しく解説します。
奨学金の使い道に制限はあるのか
まず、奨学金には原則として使途の明確な制限はありません。つまり、生活費、家賃、教科書代、通学定期券などに加えて、運転免許取得の費用に充てることも可能です。
ただし、奨学金が「授業料減免」や「目的型支援(例:学業支援費など)」の場合は、使途が限定されていることもあるため、自分の奨学金の種類をよく確認しておくことが大切です。
自動車学校に通うと奨学金が減額されるのか
自動車学校の費用を奨学金から支払ったからといって、それが理由で奨学金が減額されることは通常ありません。日本学生支援機構(JASSO)などの一般的な奨学金制度では、支給額は家庭の収入状況や成績によって決まっており、支出内容が直接影響するわけではありません。
一方で、アルバイト収入が多くなりすぎて年間所得が一定額を超えた場合、次年度の奨学金判定に影響が出ることもあるため注意しましょう。
奨学金受給中だと教習ローンの審査に通りづらい?
教習所で分割払い(ローン)を利用したい場合、審査で見られるのは「本人の安定収入」や「保証人の信用力」です。奨学金は返済義務のある「借入」であり、収入とは見なされません。
そのため、学生本人のみの名義では審査に通りにくい可能性があります。多くのケースでは、親を連帯保証人とすることでローン審査を通すのが一般的です。
奨学金とローンの併用で気をつけたいこと
奨学金と教習ローンの併用は制度上問題ありませんが、将来的な返済負担についてはしっかりシミュレーションしておく必要があります。
たとえば、JASSO第一種奨学金(月額30,000円)を4年間借りた場合の返済総額は144万円前後になります。ここに教習ローン10〜20万円の負担が加わると、卒業後の家計に影響を与えることもあるでしょう。
実例:奨学金を活用して免許を取得した学生の声
大学1年の夏に自動車学校へ通ったAさんは、JASSOの第二種奨学金(月額50,000円)を利用して教習費用を一括払いしました。本人曰く「まとまったお金を自分で準備するのは難しかったが、時間を有効活用できてよかった」とのこと。
一方で、教習所通いが原因でアルバイトの時間が減り、結果的に生活費が苦しくなったという声もあるため、全体の生活設計を見ながら判断することが大切です。
まとめ:奨学金で自動車学校に通うのは可能だが、計画性がカギ
奨学金の受給中に自動車学校へ通うこと自体は問題ありませんし、学費の支出によって支給額が減ることも基本的にはありません。ただし、ローンを利用する場合は審査のハードルや保証人の問題があり、将来的な返済も視野に入れた判断が求められます。
まずは奨学金の制度内容と教習所の支払方法を確認し、必要であれば保護者とも相談の上、無理のないプランで進めるのが賢明です。
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