フルハーネス型安全帯特別教育とは?講習の流れと学科試験の有無をわかりやすく解説

運転免許

建設現場や高所作業の安全確保のために義務化された「フルハーネス型安全帯の着用」。それに伴い、特別教育の受講も必須となっています。本記事では、フルハーネス講習の内容や受講の流れ、学科試験の有無について詳しく解説します。

フルハーネス型安全帯の使用が義務化された背景

2019年2月から労働安全衛生法の改正により、6.75メートル以上の高所作業ではフルハーネス型安全帯の使用が原則義務化されました。従来の胴ベルト型では墜落時に内臓損傷や脊椎損傷のリスクが高かったため、より安全性の高いフルハーネス型の普及が進められています。

この改正により、作業者にはフルハーネス型安全帯に関する「特別教育」の受講が必要となっています。

フルハーネス講習の概要

フルハーネス型安全帯の特別教育は、厚生労働省が定めるカリキュラムに基づいて実施され、次の2つで構成されています。

  • 学科教育(約3時間):フルハーネスの構造、正しい使用方法、法律に関する知識など
  • 実技教育(約1.5時間):実際のフルハーネス装着・使用訓練、落下防止器具の取扱い等

トータルで約4.5時間~6時間程度のカリキュラムとなり、1日で修了するケースが一般的です。

講習に学科試験はあるのか?

多くの講習では、形式的な意味での「試験(テスト)」は実施されません。ただし、理解度を確認するために簡単な小テストや口頭確認が行われる場合があります。

講師が受講者の理解度や態度を見て、講習の修了可否を判断するため、「合格・不合格」の試験というよりは、講習への真剣な参加が求められるイメージです。

受講修了証の交付とその有効性

講習を受講し、内容をしっかり理解していると認められた場合は、「フルハーネス型安全帯使用作業 特別教育 修了証」が交付されます。

この修了証は全国で有効で、現場での高所作業や安全管理の証明として使われます。有効期限はありませんが、装備や法改正への対応のため、数年おきの再確認・再受講が望まれます。

講習の受講先と費用感

講習は、以下のような民間教育機関や建設業関連団体で受講可能です。

  • 安全衛生技術センター
  • 労働安全コンサルタント会社
  • 建設業協会、電気工事組合などの業界団体

費用はおおよそ5,000円〜10,000円程度が相場で、講習先や地域によって若干異なります。

まとめ:試験は基本なし、でも「真剣な参加」が重要

フルハーネス講習には、正式な「学科試験」は基本的に設けられていません。ただし、受講中の理解度や態度が修了認定に影響するため、集中して受講することが大切です。

安全な作業のためにも、フルハーネスの正しい使用方法を身につけ、自分と仲間を守る知識を習得しましょう。修了証は一生モノの信頼を証明する資格の一つです。

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