中古車市場では「安い」「高い」の感覚が人によって異なるもの。特に、近年は物価上昇や中古車需要の高まりで相場が大きく変化しています。今回は、1.5年落ち・走行5000km・総額120万円の軽SUVが本当に「安い」のか、それとも「高い」のかを冷静に分析していきます。
近年の軽SUVの中古相場を確認
2020年代に入ってから、軽SUVの人気は右肩上がり。ダイハツ「タフト」やスズキ「ハスラー」などの人気車種は新車でも150万~180万円が当たり前で、1年落ちでも値崩れしにくい傾向があります。
特に走行距離5000kmという極めて少ない条件であれば、1.5年落ちでも130万円~140万円台で販売されているケースが多く、諸費用込みで120万円というのは相場的には「かなり良い買い物」と言えます。
「高い」と感じる背景にある金銭感覚の変化
一昔前、例えば2000年代前半までは軽自動車の新車価格が100万円を切るモデルも多く、中古なら50万円~80万円で買える時代でした。しかし、現在は衝突被害軽減ブレーキやナビ、ドライブレコーダーなどの装備が標準化され、価格は上昇しています。
「昔なら100万円以下で買えた」と感じるのは、当時の常識が現在の相場に合っていないためであり、現在の120万円は「高い」というより「現在の標準的な価格」と捉えるのが適切です。
実際の中古車流通価格を見てみよう
中古車情報サイトなどで「1年~2年落ち」「走行1万km未満」「軽SUV」といった条件で検索すると、以下のような価格帯が確認できます。
車種 | 年式 | 走行距離 | 価格(総額) |
---|---|---|---|
スズキ ハスラー | 2023年 | 5000km | 135万円 |
ダイハツ タフト | 2022年 | 4800km | 138万円 |
ホンダ N-BOXカスタム | 2023年 | 5500km | 145万円 |
このように、同等条件の車両であれば120万円という金額は市場価格よりも「安い」部類に入る可能性が高いのです。
諸費用込みの価格に注目しよう
「車両価格○○万円」という表示だけではなく、支払総額(車体+税金+整備費用+登録費用など)を見ることが大切です。実際には、車両価格が100万円でも諸費用を含めると120万円を超えるのが一般的です。
今回のように、1.5年落ち・走行少・人気車種で総額120万円ならば、「高い買い物をしてしまった」と心配する必要はないでしょう。
金銭感覚は時代で変わるもの
金銭感覚に「正解」はありませんが、大切なのは「今の相場に対してどの程度か」という視点です。昔は軽自動車を70万円で買えたかもしれませんが、今は装備や性能が格段に進化しており、当然価格も変わってきます。
1台の車にかけられる予算、重視するポイント(年式・走行距離・装備など)を総合的に見て、自分にとって納得できる買い物であれば、それが「正しい買い物」と言えるでしょう。
まとめ:120万円の軽SUVは相場的に見て「安い」可能性が高い
1.5年落ち・5000km走行の軽SUVを120万円で購入したという条件は、現在の中古市場ではむしろ「お得」と評価されやすい内容です。
過去の金銭感覚と比較して「高い」と感じるのは自然なことですが、現代の車両価格を踏まえたうえでの判断が重要です。ご自身が納得し、大切に乗り続けられるなら、それは間違いなく良い買い物だったと言えるでしょう。
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