中古車販売における付属品の管理と法的リスクについて徹底解説

中古車

中古車販売の現場では、車両本体だけでなくキーやマット、ナンバープレートフレームといった付属品の取り扱いが信頼に大きく関わります。この記事では、中古車販売業における付属品管理の実務と、意図的に管理表に記載しない行為がもたらすリスクについて解説します。

中古車仕入れ時の管理表とは

多くの中古車販売業者は、車両を仕入れた際に車両管理票(または商品化チェックリスト)を作成します。この中には、走行距離や修復歴、外装・内装の状態のほか、キーの本数、フロアマットの有無、ナンバーフレームなどの付属品の記録項目が含まれるのが一般的です。

これらの情報は、商品化(展示前整備)や納車時のトラブルを防ぐための重要な記録であり、トレーサビリティ(追跡可能性)を保つ目的でも活用されます。

付属品の取り外しや未記載のリスク

仮に、車両に付属していた社外フロアマットやスペアキーを「なかったこと」にして管理表に記載せず、それを流用・持ち出した場合、刑法上の窃盗罪や横領罪に問われる可能性があります。

特にオートオークション等で購入した車両には、事前に出品票で付属品情報が記載されています。その情報と店舗側の管理表に差異があると、オークション主催者・販売先・消費者からの疑義を招く可能性があるため注意が必要です。

実際に行われている管理実務の例

  • キー本数:1本しかない場合は「スペアキーなし」と記録
  • マット・バイザー:純正・社外・欠品の別を記載
  • 取扱説明書・保証書:有無をチェックしファイル保管
  • オプションパーツ:ドラレコやETCの有無も記載

このように、管理票の記録内容は後の売買契約や納車時の説明の根拠になります。

トラブル回避のために必要な対策

車両と付属品を仕入れた時点で、写真付きで記録を残すといった工夫をすることで、後々の疑義を避けることが可能です。また、販売時には「現状有姿での販売」か「欠品保証付きか」を明示し、トラブルを防ぎましょう。

さらに、従業員による不正行為を防止するため、定期的な在庫確認や棚卸しチェック体制を構築している店舗も増えています。

まとめ:誠実な付属品管理が信頼を築く

中古車ビジネスにおける付属品の管理は、販売の信頼性と法的リスクを大きく左右します。記録に残さなければ窃盗の証拠にならないという考え方は、業界の信用を損なうだけでなく、法的な問題にも発展する可能性があるため非常に危険です。仕入れ時点での丁寧なチェックと記録を徹底することで、トラブルのない運営を実現しましょう。

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