ある日突然、車のドアミラーが開閉も鏡の調整も効かなくなった…そんなトラブルに遭遇したとき、原因をすぐに特定するのは難しいものです。本記事では、ドアミラーが動作しなくなる代表的な原因や確認ポイント、対処方法についてわかりやすく解説します。
■よくある症状:開閉も鏡の調整も反応なし
ドアミラーが動かないときの主な症状は次のようなものです。
- 開閉スイッチを押しても動かない
- 鏡の角度調整も効かない
- モーター音やリレー音が一切聞こえない
このように複数の操作が無反応の場合、電源供給や制御系のトラブルが疑われます。
■考えられる主な原因とチェック方法
以下のような原因がよく見られます。ひとつずつ確認していきましょう。
①ヒューズ切れ
ドアミラーには専用のヒューズが割り当てられている車種が多く、これが切れるとすべての動作が停止します。運転席下のヒューズボックスを確認し、「MIRROR」や「DOOR」と記載されたヒューズの断線がないかをチェックしましょう。
②スイッチ故障
開閉や調整のスイッチ自体が物理的に壊れているケースもあります。特に押した感触が変だったり、接触不良が起きていると、操作信号が出力されません。
別のスイッチ(助手席側など)で反応するかどうかを試すのもひとつの手です。
③ドア内配線の断線や接触不良
運転席ドアと車体をつなぐ蛇腹の中には、ミラー制御用の電線が通っています。ここが経年劣化や開閉によって断線・被覆破損していると、モーターにも信号が届きません。
目視で配線が千切れていないか確認し、修理には専門的な知識が必要な場合もあります。
④ドアミラーユニット自体の故障
ミラーモーターや角度調整機構が壊れている可能性もあります。特に冬場の凍結や無理な手動折りたたみでギアが破損していることも。
ミラー自体を分解してモーターに電圧が届いているかをテスターで確認すると原因特定がしやすくなります。
■実際のトラブル事例
ある事例では、「ミラーが突然反応しなくなったが、原因はヒューズ切れだった」と報告があります。車内でスマホ充電器のヒューズと共有されていたため、誤って過電流で切れてしまったとのこと。
また別のケースでは、「助手席側ミラーだけ動かない」となり、原因は配線の被覆剥がれによるショートだったという例も。
■自分でできる初期確認と対処
- ヒューズボックスの確認:車両説明書でミラー系統のヒューズ番号を調べ、切れていれば同容量で交換
- バッテリー電圧のチェック:電圧が著しく低いと動作不良が起きる場合あり
- スイッチを数回押して接触回復を試す:内部接点の復活があることも
これらで直らない場合は、ディーラーまたは整備工場に相談が無難です。
■まとめ:複数の原因が絡むミラー不具合は段階的にチェックを
ドアミラーが動かない症状は、ヒューズ・スイッチ・配線・ユニットのいずれか、または複数が原因となっていることが多いです。
・まずはヒューズとスイッチの確認から
・可能であれば配線の状態もチェック
・異音が全くない場合は電源供給の断絶が濃厚
初期トラブルの対応は自分でも可能ですが、根本的な修理はプロに任せた方が安心です。大切な視界確保のためにも、早めの対処を心がけましょう。
コメント