ステンレス製のマフラーは耐久性に優れており、タイコ部分が錆びにくいことで知られています。しかし、マフラー全体がステンレスとは限らず、接続部やパイプの一部が鉄でできている場合、そこから腐食が進むこともあります。本記事では、ステンレスマフラーの鉄部分が錆びた場合の修理の可否や実際の対応策について詳しく解説します。
ステンレスマフラーの構造と錆びる箇所
多くの社外品マフラーは「タイコ部分のみステンレス」で、前後のパイプやフランジ部分にはコスト削減のために鉄が使用されているケースが多く見られます。これにより、経年劣化で鉄部に錆が発生し、穴が開くという事態が起こります。
特に、冬季の融雪剤(塩カル)による影響や、雨水がたまりやすい構造の場合、鉄部分の劣化は早まります。
鉄パイプ部分が錆びて穴が開いたときの対処法
鉄部分に穴が開いた場合、まず確認したいのは損傷の大きさと場所です。小さな穴であれば、マフラーパテや耐熱テープでの応急処置が可能です。ただしこれは一時的なものであり、根本的な解決ではありません。
広範囲に腐食が進んでいる場合や、溶接部の劣化が見られる場合は、溶接による補修またはパイプ単体の交換が必要になります。
修理は可能か?プロに相談するポイント
修理の可否は、以下の点を見て判断されます。
- 腐食部分の長さや深さ
- マフラー全体の強度と他の劣化状況
- 溶接での補修ができるかどうか(車両の位置による作業性)
自動車整備工場やマフラー専門店での相談がベストですが、費用対効果を考慮すると、新品への交換を選ぶ人も少なくありません。
交換時の選択肢と費用感
マフラーの一部だけを交換できる場合、部品代+工賃で1〜3万円程度が目安です。一方で社外品マフラーやワンオフ対応の場合、5万円以上かかるケースもあります。
たとえば、某社製のステンレスマフラーの中間パイプのみを取り寄せた場合、部品代2万円、工賃1万円程度で交換可能という実例があります。
今後の防錆対策とメンテナンス方法
今後同じようなトラブルを避けるためには、以下の対策が有効です。
- マフラー下部への定期的な防錆スプレーの施工
- 洗車時にマフラー裏も水洗いし、塩分や汚れを落とす
- 冬場は下回りの高圧洗浄をこまめに行う
特に、融雪剤が散布される地域に住んでいる場合は要注意です。マフラーに限らず、下回り全体のサビ対策を講じることで、愛車の寿命を延ばすことができます。
まとめ:錆びたマフラーパイプは修理可能だが早めの対応がカギ
ステンレスマフラーであっても、鉄部分に錆が出て穴が開くことは十分にありえます。修理が可能なケースもありますが、腐食が進行する前に早期の対処が重要です。適切なメンテナンスと防錆対策を行うことで、大切な愛車を長持ちさせましょう。
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