卒業検定での追い越し時の進路変更と減点基準｜駐車車両を避ける際の正しい対応とは？

大型免許の卒業検定は、実際の交通状況を想定した判断力と安全運転技術が問われます。その中でも、片側一車線道路における駐車車両の追い越しは、判断を誤ると減点の対象になる場面です。本記事では、歩道内に停車している車両を避ける際の進路変更と検定中の評価について詳しく解説します。

◆ 歩道に完全に停車している車両の扱いとは

道路交通法上、「車道上」に停車・駐車している車両が進路障害とみなされますが、車両全体が歩道に完全に入っている場合、基本的に「進路の障害物」とは扱われません。ただし、運転者がその車両の存在に気づき、進路変更が必要と判断した場合、安全確認を行った上で適切に行動する必要があります。

たとえば、大型車両で左側間隔が取れない、車両の一部（ミラーなど）が車道にかかっている可能性がある場合など、慎重な回避行動が求められます。

駐車車両を避ける際には、方向指示器（ウインカー）を出す→安全確認→進路変更の手順を確実に実施することが重要です。特に検定中では、ミラーや目視による安全確認が行われているかどうかが減点ポイントになります。

進路変更の際、方向指示器の出し忘れや、確認動作が不十分だと「安全不確認」や「合図不履行」として減点対象となる可能性があります。

片側一車線であっても、前方の障害物（たとえば駐車車両）を避けるために、やむを得ず対向車線にはみ出すことは違反ではありません。ただし、この際にも対向車の有無をしっかり確認し、安全に通行できるタイミングで行動することが求められます。

検定では、「危険を伴う追い越し」と判断された場合に限り減点、あるいは重大違反扱いになるため、余裕を持った判断と安全確認が鍵になります。

上記がきちんと実行されていれば、駐車車両回避のためのはみ出し走行自体は減点対象にはなりません。

実際の検定では、駐車車両が完全に歩道にある場合でも、「運転者が危険と感じたかどうか」「確認や合図の操作ができていたか」など、運転の一貫性と安全意識が評価されます。

たとえば、同様の場面で左寄せしながら回避した受験者が「スムーズな進路保持」と評価されたケースもあれば、対向車線に出る際にミラー確認が不十分で「安全不確認」として減点された例もあります。

卒業検定中に駐車車両を避けて対向車線にはみ出す場合でも、正しい手順で行えば基本的に減点されることはありません。重要なのは、安全確認・合図・進路変更を丁寧に行うことです。

「これって減点されるのかな？」と迷う場面でも、常に安全を最優先した行動を取ることで、評価につながります。自信を持って検定に臨みましょう。