車を購入する際、「カーローン」と「残価設定型クレジット(残クレ)」のどちらが総支払額を抑えられるのか気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、両者の仕組みと支払総額への影響を比較し、どちらが適しているかを詳しく解説します。
カーローンと残クレの基本的な違い
カーローンは、車の購入価格全額を借り入れ、分割して返済する一般的なローンです。完済後は車が完全に自分のものになります。
残クレ(残価設定ローン)は、あらかじめ設定された残価(契約満了時の想定下取り価格)を差し引いた金額だけを分割で支払う仕組みです。契約終了時には「返却」「再ローン」「一括買取」の選択肢があります。
支払総額で比較するとどうなる?
一般的に、支払総額を抑えたいならカーローンのほうが有利な傾向があります。なぜなら、残クレは残価設定の分だけ利息が軽減される一方、金利が高めに設定されていることが多いためです。
たとえば以下の比較を見てみましょう。
項目 | カーローン | 残クレ |
---|---|---|
車両価格 | 2,000,000円 | 2,000,000円 |
残価 | なし | 800,000円 |
支払対象額 | 2,000,000円 | 1,200,000円 |
金利 | 3.0% | 4.5% |
支払総額 | 約2,150,000円 | 約2,180,000円(買取時) |
表のとおり、買取を前提にした場合、カーローンの方が総支払額が安くなるケースがあります。
残クレがお得になるパターン
とはいえ、残クレが有利になる場合もあります。それは以下のようなケースです。
- 契約期間内に車を返却・乗り換える予定がある
- 月々の負担をとにかく抑えたい
- 初期費用や頭金を用意できない
特に「3年や5年で常に新車に乗り換えたい」という方には合理的な選択肢となります。
注意すべきポイントとリスク
残クレには制約があることも覚えておきましょう。
- 走行距離制限:超過すると返却時に追加費用が発生
- 査定減額リスク:傷や事故歴があると残価に達しない可能性
- 最終的に買取ると総額が高くなりやすい
「最初は返却するつもりだったけど気に入って手元に残したくなった」といった場合は、割高な条件で買取ることになることもあります。
自分に合った選び方をするためのチェックポイント
次のような基準で選ぶと、自分に合った支払い方法が見えてきます。
- 長く乗る → カーローン
- 数年ごとに新車に乗り換えたい → 残クレ
- 月々の支払い額を重視 → 残クレ
- トータルコストを抑えたい → カーローン
また、将来の収入の見通しやライフスタイルも判断材料になります。
まとめ:総額を減らしたいなら「カーローン」が基本だが…
最終的な支払総額をできるだけ抑えたいという明確な目的があるなら、基本的にはカーローンの方が有利です。ただし、「短期で乗り換えたい」「手元資金を温存したい」など、別の条件がある場合は残クレの方が現実的な選択になることも。
契約前には、金利・残価・返却条件・走行距離制限などの細かな部分まで必ず確認し、自分にとって最適なプランを選ぶようにしましょう。
コメント