長時間のドライブで感じる疲労の大きな原因のひとつが「シートの作り」です。運転時の姿勢をサポートし、身体に負担をかけないシートを提供することは、メーカーの技術力や乗り心地へのこだわりが表れる部分でもあります。この記事では、国産車の中で特に“疲れにくいシート”に定評のあるメーカーをご紹介します。
快適性に優れたシートを追求する「マツダ」
マツダは「人間中心の開発哲学」に基づき、シートにも徹底したこだわりを持っています。特に注目すべきは、「自然な姿勢を保つ」ことを重視した設計思想です。
たとえば、マツダ3やCX-30などに採用されているシートは、骨盤が立ちやすくなるように設計されており、運転中の姿勢が崩れにくく疲れにくいと高い評価を受けています。
トヨタの快適性重視シート設計
トヨタは上級セダン「クラウン」やミニバン「アルファード」などにおいて、シートの素材・構造・形状すべてにおいて快適性を重視した作りをしています。
特にアルファードのエグゼクティブラウンジに搭載される「エグゼクティブパワーシート」は、リクライニングだけでなく電動オットマンやヒーター・ベンチレーションまで装備され、長距離移動に最適な設計となっています。
スバル:安全と快適性の両立
スバルはアイサイトなどの安全性能で知られていますが、シートの快適性でも見逃せない存在です。運転時のブレを防ぐように腰回りのホールド性が高く、長時間の運転でも姿勢が安定しやすいのが特徴です。
レヴォーグやフォレスターといった車種では、実際にロングドライブを繰り返すユーザーから「疲れにくい」という声が多く寄せられています。
ホンダのフィットやステップワゴンにも注目
ホンダはシートの形状と座面の高さ、柔らかさと反発力のバランスに優れた設計を採用しており、特に「フィット」や「ステップワゴン」などで快適性が高く評価されています。
実際に、フィットの前席には広い座面としっかりとした骨格を持たせ、コンパクトカーながらも座り心地がよく疲れにくい設計になっています。
疲れにくいシートを見極めるポイント
- 骨盤をしっかり支える構造か
- 座面の長さが適切か
- 腰・背中のサポートがしっかりしているか
- 長時間座っても蒸れにくい素材か
展示車や試乗の際には、10分程度でも良いので座り心地を体感してみることをおすすめします。また、運転だけでなく助手席や後席も含めてチェックするのが理想です。
まとめ:快適シートはメーカーの思想が現れる場所
疲れにくいシートづくりには、各メーカーの開発思想やユーザーへの配慮が色濃く現れます。マツダの人間工学、トヨタのラグジュアリー性、スバルの安定性、ホンダの機能性など、それぞれの特色を理解した上で、自分に合ったシートを選ぶことが快適なドライブへの第一歩です。
購入前には、必ず試乗してシートとの相性を確認するようにしましょう。
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