車にかかる支出をできる限り抑えたいと考える方は多く、乗り換えと乗り続ける判断に迷うのも自然なことです。今回は「同じ車を長く乗り続けるのが本当にお得なのか?」をテーマに、支出の構造から賢い選び方まで詳しく解説します。
車の支出を構成する主な費用
まず、車に関する費用は大きく分けて以下のようになります。
- 購入費用:新車・中古車の車両本体代とオプション
- 維持費:自動車税、車検、保険料、駐車場代
- 消耗品費用:オイル、バッテリー、タイヤ、ブレーキ等の交換
- 修理・故障費:エンジンやトランスミッションなど大掛かりな修理費
このうち「購入費」と「大規模修理費」のコントロールが、節約の鍵になります。
車を乗り換える場合の支出の特徴
新車を数年おきに買い替えるスタイルは、常に最新の装備や燃費性能を享受できるメリットがあります。
しかし、毎回車両本体価格に数十万円の初期費用が発生するうえ、ローン金利や初回登録費用も積み重なり、トータルでは高くつきます。
同じ車を長く乗るメリット
10年以上同じ車を乗ることで、購入費用を分散でき、1年あたりのコストが抑えられます。また、車検や整備をこまめにしていれば、安心して乗り続けることができます。
特に日本車は耐久性が高いため、年式が古くなっても走行に支障をきたさないことも多く、長期保有には十分に耐えうる仕様です。
大きな修理が必要になったときの判断基準
10万円以上の修理費用がかかる場合、「修理費 ÷ その後の見込年数」を計算して、「年間コスト」が買い替え時と比較して割高でないかを判断するのが有効です。
たとえば15万円の修理であと3年乗れるなら、年間5万円の支出です。これが新車のローンより安ければ、修理を選ぶ価値があります。
修理より乗り換えが得になるケース
以下の条件に当てはまる場合は、乗り換えを検討してもよいでしょう。
- 頻繁に故障が続く
- 安全性能が現在の基準に比べて著しく低い
- 燃費が非常に悪く、維持費が高い
- 車検費用が高額になる可能性がある
また、長年乗った車は下取り価格がゼロに近づきますが、人気車種なら走行距離や年式にかかわらず値がつくこともあります。
具体例:10年乗った軽自動車のケース
例えばスズキのワゴンRに10年乗っていてエンジン不調が起きた場合、修理費が20万円だとします。燃費はまだ良好で、他に大きな不具合がないなら、修理してさらに5年乗れば1年あたり4万円のコストに抑えられます。
逆に、修理以外にもオイル漏れや電装系トラブルが続くなら、次々に費用が発生するリスクを回避するため、乗り換えも有効です。
まとめ:支出を抑えるなら“乗り続ける”が基本方針
支出を最小限に抑えたいなら、基本的には「購入した車を丁寧に長く乗り続ける」ことが有効です。大きな故障や修理費がかさむ場面では、費用対効果で冷静に判断し、必要に応じて乗り換える柔軟さも大切です。
定期点検やメンテナンスを欠かさず、燃費や保険も見直しながら、大切な1台を長く乗ることが最も堅実な方法といえるでしょう。
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