アルファード後の覇者は誰か?高級ミニバン市場の変遷とエルグランド復権の可能性

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「ミニバン=ファミリーカー」という時代は過去のものとなり、今やラグジュアリー志向のミニバンが“国道の王”として君臨しています。その象徴がトヨタ・アルファード。圧倒的な存在感と高いブランドイメージで長年トップの座に君臨していますが、ではそのアルファードブームが陰りを見せた時、次に来るのはエルグランドなのでしょうか?本記事では、ミニバン市場のトレンド変化とともに、エルグランドの可能性について探ります。

アルファードが築いた「キング・オブ・ミニバン」の地位

トヨタ・アルファードは2002年の初代登場以降、着実に高級ミニバン市場を牽引してきました。2023年に登場した最新型(40系)は納期1年以上、プレミア価格での取引も珍しくないほどの人気を博しています。

高級感のあるフロントマスク、極上の乗り心地、最新の安全装備など、まさに「走る応接間」とも言える仕様。VIP輸送や富裕層ファミリー層を中心に絶大な支持を集めています。

なぜアルファードは“煽られる側”ではなく“煽る側”なのか?

首都高でフェラーリさえ道を譲る──そんな都市伝説のような話もありますが、実際、アルファードはその威圧感あるデザインとサイズ感、そして運転者層によって、他の車両に強い心理的プレッシャーを与える車種であるのは間違いありません。

特に黒のエグゼクティブラウンジやモデリスタ仕様は、後方から来るだけで「煽られている」と感じてしまう人も多く、これは単なる性能以上に“見た目”のインパクトと存在感が大きく影響しています。

では次のターゲットはエルグランドか?

エルグランドは日産が誇る元祖高級ミニバンとして知られており、初代(E50系)は1997年に登場。当時は「キング・オブ・ミニバン」と呼ばれた名車ですが、近年はアルファード/ヴェルファイアに押されて存在感が薄くなっています。

しかし2024年〜2025年には、エルグランドのフルモデルチェンジが噂されており、復活に期待が高まっています。日産の電動化戦略や自動運転技術の進化により、次世代エルグランドがアルファードに匹敵するインパクトを残せる可能性は十分にあるでしょう。

アルファードを超える高級ミニバンは存在するのか?

現状、市場においてアルファードに対抗できるのは限られています。例としては以下のモデルが挙げられます。

  • レクサスLM:アルファードをベースにしたラグジュアリーミニバン(価格1500万円以上)
  • ホンダ・オデッセイ ハイブリッド:2023年に再販され、内装の質感と走りが進化
  • 海外モデル(メルセデス・Vクラスやキャデラック・エスカレードESV)

とはいえ、価格帯やサイズ感、国内での入手性を考えると、やはり現実的にはアルファードが一強状態です。

残価設定ローン(残クレ)と「見栄消費」の関係性

アルファード人気の裏側には、残価設定型ローン(通称:残クレ)の存在があります。3〜5年後の下取り価格を見越してローンを組むため、実質月々の負担が抑えられ、「手が届かない車じゃない」感を演出しています。

その結果、購入層は年収400〜600万円程度の一般家庭にも広がり、いわゆる「見栄消費」と揶揄される現象が起きています。今後、アルファードの残クレブームが沈静化すれば、他ブランドや車種に購買行動がシフトする可能性は十分にあります。

まとめ:アルファード後の世界にエルグランドが返り咲けるか

高級ミニバン市場は、単なる移動手段ではなく「ステータス」や「自己表現」の一部として機能しています。アルファードの牙城は強固ですが、エルグランドのモデルチェンジや日産のブランド再構築次第では、再び“ヒエラルキーの頂点”を争う存在になる可能性も秘めています。

いずれにせよ、次世代の高級ミニバンをめぐる競争は、2025年以降さらに激化するでしょう。

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