ツーリング前にバイクを押しているとき、フロントが「スー・ブルブルブル…」と周期的に振動することがあります。このような現象は、ちょっとしたメンテナンス不足や部品の摩耗が原因となっているケースが多く、放置すると走行中の安全にも関わる可能性があります。
フロント周りの振動の主な原因
バイクを押している状態で発生する振動は、以下のような要因が考えられます。特に定期点検を受けていない車両は要注意です。
- タイヤの偏摩耗やフラットスポット
- ホイールベアリングの劣化
- フロントフォークオイルの劣化・漏れ
- ブレーキローターの歪みやパッドの偏摩耗
- ステムベアリングの不良
タイヤに原因がある場合
押し引きで「ブルブル」とした振動が周期的に来る場合、まず疑うべきはタイヤの変形や偏摩耗です。
長期間空気圧が低いまま走行した場合や、保管中にタイヤが一部だけ変形した場合、段差のような感触が生じることがあります。手でタイヤのトレッド面をなぞってみて、波打っていたり、すり減り方が不均一であれば交換の検討を。
ホイールベアリングのチェック
ベアリングが摩耗していると、タイヤを手で回した時に「ゴロゴロ」とした感触が出たり、ガタつきが生じたりします。ジャッキアップしてフロントホイールを空転させ、違和感がないか確認してみましょう。
交換には専用工具が必要なので、心配な場合はバイクショップで点検してもらうのが安心です。
フロントフォークやブレーキの可能性
フロントフォークのオイルが劣化・漏れを起こすと、押し引き時のショック吸収がスムーズでなくなり、異音や振動が出ることがあります。また、ブレーキローターが歪んでいたりパッドが偏って摩耗していると、低速でも周期的な振動が出ることがあります。
これらはいずれも専門的な知識と工具が必要になるため、自分で判断が難しい場合はプロに相談を。
ステムベアリングの劣化
ステアリングの根元にある「ステムベアリング」が劣化すると、ハンドルの動きがゴリゴリしたり、振動が手に伝わりやすくなります。フロントを浮かせた状態でハンドルを左右に動かし、引っかかりがないかチェックしてみましょう。
DIYでの応急チェックポイント
- タイヤ表面を目視&手で触れて段差がないか確認
- ホイールを持ち上げてガタつきチェック
- ブレーキディスクの摩耗や段差の有無
- ハンドルを切ったときの引っかかり
これらを確認したうえで異常がある場合は、速やかにバイクショップへ持ち込みましょう。
まとめ
バイクを押しているだけでもわかるフロントの異常は、安全面に直結する重要なサインです。
今回のような振動は、タイヤ・ベアリング・ブレーキ・フォークなどのいずれかに原因があることが多いため、早めの点検が肝心です。
ご自身で簡単なチェックをした上で、必要に応じてプロの点検を受けることをおすすめします。
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