エンジンオイル交換の際、ドレーンボルトを締め付けていると「パキッ」という音がして不安になることがあります。特に新品のパッキンを使用していた場合、この音の正体やその後の対処が気になるところです。この記事では、ドレーンボルト締め付け時に起こる異音の原因と、それに対する適切な対処法について詳しく解説します。
「パキッ」という音の正体とは?
ドレーンボルトを締める際に「パキッ」という音がする原因は主に以下の3つです。
- パッキン(ガスケット)が潰れる音
- オイルパンの座面とパッキンが圧着される際の摩擦音
- 稀に、オイルパンのネジ山に小さなクラックや傷が入る初期段階の音
多くの場合、新品パッキンを締め付けた際にわずかに変形し、その摩擦で音が鳴るだけであり、異常ではありません。
異常の有無を確認するチェックポイント
締め付け後、次の点を確認することでトラブルの兆候を見極められます。
- オイル漏れがないか(ドレーン付近に滲みがない)
- トルクレンチで指定トルクがかけられるか
- 再度緩めたり締めたりしてもスムーズに動作するか
これらが問題ない場合は、音に過敏になる必要はありません。ただし、少しでも違和感があれば点検を依頼しましょう。
パッキンの種類による違いも影響する
ドレーンボルトのパッキンにはいくつかの種類があります。
- アルミ製(潰れる時に摩擦音が出やすい)
- 銅製(比較的静かで繰り返し使用可)
- 樹脂付き(高トルクでも音がしにくい)
アルミパッキンは音が出やすいですが、仕様として問題ない範囲であることが多いです。
万が一のために観察を続けるべきポイント
音のあとも締め付けに違和感がない場合、多くは心配不要ですが、以下の点は数日間観察しておくと安心です。
- オイルがポタポタと漏れてこないか
- オイルフィルターや他の箇所からの漏れではないか
- 走行後にドレーンボルト付近の温度差やにじみがないか
特に整備に不慣れな場合は、作業直後に駐車場にダンボールなどを敷いて漏れの有無を確認するのも有効です。
異音が続く場合や違和感があるときの対応
もし今後も締め付け時に同じ音が何度も発生するようなら、以下の点検・対応をおすすめします。
- ドレーンボルトのねじ山が潰れていないか確認
- オイルパン側のメネジにクラックや破損がないかチェック
- 不安であれば整備工場で点検してもらう
トルクのかけ過ぎはネジ山破損の原因にもなるため、トルクレンチを使った作業が安心です。
まとめ:音だけで焦らず、基本点検で安全確認を
ドレーンボルトを締め付ける際に「パキッ」と音がしても、オイル漏れやトルク異常がなければ、多くの場合はパッキンが潰れた音に過ぎません。重要なのは、その後の状態をしっかり観察することです。
整備初心者の方でも、冷静に点検項目をチェックすれば安心して車に乗ることができます。もし少しでも不安があれば、信頼できる整備士やディーラーに相談するのがベストです。
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